Version 1.1 2010/1/5 特別研究員 福本拓 著
論文が全て完成すれば,あとは体裁を直したりする作業が残ります。卒論・修論の見栄えをよくするだけでなく,学会誌への投稿でも目次の添付が義務づけられている場合が多いので,目次作成の方法は知っておくにこしたことはありません。
ここでは,本文の1ページ目に目次を挿入する場合の操作について説明していきます。つまり,目次ページは「0ページ」で,本文が「1ページ」から始まるケースです。
リボンの「挿入」タブの「ヘッダーとフッター」にある「ページ番号」をクリックし,ページを挿入したい場所を選び,左寄せ・中央・右寄せのいずれかを選びます。
続いて,ページ番号の書式設定をします。同じく「挿入」タブの「ページ番号」から,「ページ番号の書式設定」を選ぶと,「ページ番号の書式」ダイアログボックスが開きます。
「番号書式」は,各自の専修ないし学会誌に決められた様式を選びます。ここで忘れてはいけないのは,「開始番号」で‘0’を選ぶということです。後ほど挿入する目次が0ページになるためです。
設定が完了したら,「OK」をクリックします。
目次作成のために不可欠な作業として,スタイルの設定があります。
スタイルの設定については,既に「論文作成のためのMicrosoft Word2007活用 第1回」にて説明していますので,そちらを参照してください。
まず,冒頭の1行目に目次を挿入する空白の段落を作ります。通常,1行目は「見出し1」になっているはずなので,冒頭でEnterキーを押すと,新しくできた段落も「見出し1」になってしまいます。新しくできた段落のスタイルは「標準」に戻してください。
次に,リボンの「参考資料」タブから「目次」をクリックします。「自動作成の目次1」を選べば自動で目次が作成されます。ここでは,細かな設定をするため,下図の「目次の挿入」を選びます。
すると「目次」ダイアログボックスが表示されますので,リーダーの書式(‘………’‘・・・・・’など)や,「全般」の書式を任意で変更します。「OK」を押せば,目次が自動で作成されます。
いま,作成された目次では,‘0ページ’に本文が入っているため,下図のように,‘T はじめに’が0ページになっています。
本文が1ページ目からはじまるようにするためには,ページ区切りを行う必要があります。
上図の赤丸の部分にカーソルをあわせ,リボンの「ページレイアウト」タブ⇒「区切り」をクリックします。下図に示すとおり,「改ページ」を選んでください。
残念ながら,ページ番号がずれても,自動で目次が更新されるわけではありません。見出しの位置や章・節の文字を変更するなどの修正を行った後,必ず目次を更新する必要があります。
目次の更新は簡単です。「参考資料」の「目次」の「目次の更新」をクリックし,下右図のどちらか(見出しの増減や内容変更をした場合は‘目次をすべて更新する’)を選択してOKを押せば完了です。
せっかく目次を作っても,ページ番号がずれていれば格好悪いですから,提出前に必ず更新するようにしましょう。目次は,(読み手が)論文全体の構成を把握する上でも役立つものです。時間の余裕があれば,是非作成してみてください。
※図中で使用されたWord文書は,福本拓「アメリカ占領下における朝鮮人『不法入国者』と植民地主義」蘭信三編『日本帝国をめぐる人口移動の国際社会学』,不二出版,2008年,147-175頁の著者原稿です。