文献文化学 – 京都大学大学院文学研究科・文学部 https://www.bun.kyoto-u.ac.jp 研究科・学部・附属施設紹介、入試情報や研究プロジェクトの案内。 Mon, 24 Jul 2023 07:30:15 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.3 2012.03.21 大学院進学説明会(西洋文献文化学専攻)の開催について https://www.bun.kyoto-u.ac.jp/news/%e5%a4%a7%e5%ad%a6%e9%99%a2%e9%80%b2%e5%ad%a6%e8%aa%ac%e6%98%8e%e4%bc%9a%ef%bc%88%e8%a5%bf%e6%b4%8b%e6%96%87%e7%8c%ae%e6%96%87%e5%8c%96%e5%ad%a6%e5%b0%82%e6%94%bb%ef%bc%89%e3%81%ae%e9%96%8b%e5%82%ac/ Wed, 22 Feb 2012 00:00:50 +0000 http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/?p=10363 京都大学の文学研究科で西洋の言語と文学を研究してみたいと希望している方、就職か進学かで迷っている方、大学院で学ぶとはどういうことかを知りたい方に向けて、進学説明会を開催いたします。学年、学部、学内外を問わず、ぜひご参加ください。

※事前の申し込みは必要ありません。

 日時

2012年3月21日(水)

15:00〜17:00

 場所

京都大学文学部 新館第3講義室 (吉田キャンパス 文学部新館)

 プログラム

  1. 西洋文献文化学の各専修の紹介
  2. 大学院生に対する支援について
  3. 修了後の進路について
  4. 入学者選抜試験について
  5. 全体の質疑応答
  6. 各専修に分かれた個別相談会

 

 問い合わせ先 京都大学文学研究科教務係 075-753-2710

]]>
文献文化論(協力講座) https://www.bun.kyoto-u.ac.jp/departments/div_of_east-west_culture/div_of_west_culture/cooperative_professors_west_culture/ Mon, 05 Apr 2010 09:51:03 +0000 http://bungaku.mmj.ne.jp/?p=1213 岡田 暁生 教授 西洋音楽史 王寺 賢太 准教授 社会思想史

 

]]>
文献文化論(協力講座) https://www.bun.kyoto-u.ac.jp/departments/div_of_east-west_culture/div_of_east_culture/cooperative_professors_east_culture/ Mon, 05 Apr 2010 09:49:56 +0000 http://bungaku.mmj.ne.jp/?p=1211 武田 時昌 教  授 中国科学思想史 藤井 正人 教  授 インド学(ヴェーダ) 船山 徹 教  授 仏教思想史 池田 巧 教  授 漢藏語方言史

 

]]>
西洋古典学専修 https://www.bun.kyoto-u.ac.jp/departments/div_of_east-west_culture/div_of_west_culture/greek_latin_classics/ Sat, 27 Mar 2010 10:29:06 +0000 http://bungaku.mmj.ne.jp/?p=555 古代ギリシア・ローマの人々が「よく生きるために」創出したギリシア神話・叙事詩をはじめとする文学諸ジャンル、民主制や共和国の理念など、本専修はこれらの文化的諸相を文献に基づいて研究する。

河島 思朗 准教授 西洋古典学
竹下 哲文 助教 ラテン文学

文学部受験生向けメッセージ

西洋古典といえば、外国文学の中でも最もなじみの薄いものの一つかも知れません。西洋古典学専修を擁する大学も日本では三つしかありません。ここではギリシア語・ラテン語で書かれた文学を中心に、哲学や歴史、さらには古代ギリシア・ローマの文化全般を研究対象にしています。ヨーロッパの思想や文化を辿っていくと必ずローマとギリシアに到達しますし、動植物の学名から病気の名称に至るまで、科学用語は今でもほとんどギリシア語・ラテン語を元にして作られています。

ほとんどすべての文学ジャンルが古代に既に出そろっています。ギリシアではホメロス作と伝えられる叙事詩『イリアス』と『オデュッセイア』、抒情詩人サッポーやピンダロス、三大悲劇詩人アイスキュロス、ソポクレス、エウリピデス、喜劇詩人アリストパネス、歴史の父ヘロドトス等々。ラテンでは喜劇詩人プラウトゥスとテレンティウス、ウェルギリウスの叙事詩『アエネイス』、ホラティウスの多様な詩、オウィディウスの『変身物語』、リウィウスやタキトゥスの歴史、キケロやカエサルやセネカの散文等々。紀元前八百年頃から千数百年にわたるこれらの作品を今日読むことができるのも、写本を発掘しテクストを確定してきた先人の気の遠くなるような努力のお陰です。西洋古典を学ぶことは、古典の魅力に触れると共に、学問を守り継承してきた人々の営みに連なることでもあるのです。

大学院研究科受験生向けメッセージ

准教授 河島 思朗 西洋古典学
助教 竹下 哲文 ラテン文学

紀元前8世紀のホメロスから後2世紀のローマの著述家まで、ギリシア語・ラテン語を用い同一の文化的精神的伝統を共有する世界を古典古代という。そこにおいてギリシア文学は叙事詩・抒情詩・悲劇・喜劇・歴史・牧歌・小説など、さまざまな文学ジャンルを生み出し、ラテン文学はギリシア文学を継承しつつ、恋愛詩・風刺詩・弁論など独自の発展を織り込んでルネッサンス以後の再生に連なる古典の伝統を築き上げた。

本専修は、一方で、これらの文学作品を主要な研究対象とする。さらに、古典古代にギリシア語とラテン語で書かれたすべての文献をも研究領域に含めつつ、原典批判を基本に、テクストを精細に読み、背景にある伝統を踏まえ、文脈に即した解釈を提起すべく研究を進める。

その一方、西洋古典学という学問の特質、および、古典古代以前と以後にも注意と目配りを忘れない。すなわち、西洋古典学は古代にあっても近代の新たな出発点にあっても、文学、哲学、歴史学など人文科学分野にとどまらず、数学、物理学、天文学、医学、生物学などの自然科学分野をも含んで、人間にかかわるすべての学問分野にまたがる形で成立し、その根幹には人間を分割しえない完結した個体として相対的に捉えようとする視点があった。また、ギリシア文化の形成にあたっては、エジプトやメソポタミアの先進国から多大な影響が及び、他方、古典文化の伝統はビザンチン文化やカロリング朝文化、さらにはイスラム文化によって継承されたという、文化史の大きな流れを視野からはずすことはできない。

本専修における大学院進学者は、京都大学文学部出身者よりも他大学出身者の方が多い。古典の語学・文学を研究する学生はもちろん、文化を研究する学生にとっても、もっとも重要なのは第一次資料となるギリシア語・ラテン語の原典を読みこなす能力である。また、辞書・研究書は外国語のものがほとんどであるから、英・独・仏等の近代後にも堪能であることが要求される。古典古代を広い視野から研究するために、古代哲学史・西洋古代史の授業をも積極的に受講することが望まれる。

]]>
スラブ語学スラブ文学専修 https://www.bun.kyoto-u.ac.jp/departments/div_of_east-west_culture/div_of_west_culture/slavic_lang_lit/ Sat, 27 Mar 2010 10:28:18 +0000 http://bungaku.mmj.ne.jp/?p=553 19世紀・20世紀のロシア文学・言語・思想の研究を軸としつつ、南スラブ、西スラブの中世から現代までの言語・文学をも視野に入れたスラブ学の確立を目指す。

中村 唯史 教 授 ロシア文学・ソ連文化論

文学部受験生向けメッセージ

皆さんは「スラブ」という言葉を聞いたことがありますか? ロシアやウクライナ、ポーランドやチェコ、スロヴァキア、そして旧ユーゴスラヴィアの国々やブルガリアといった、東は極東・シベリアから、西はドイツ国境まで、南は地中海にいたる広大な地域に住んでいるのがスラブ人と総称される人々です。それぞれが独立して国家を持ち、ロシア語やポーランド語、チェコ語やブルガリア語等を話していますが、同時に「スラブ民族」としての共通の文化、伝統を持っています。またロシア語は、旧ソ連圏の非スラヴ諸民族のあいだでも、共通語や第二言語として、現在でも広く使用されています。 「スラブ専修」ではこのスラブ民族、スラブ世界に関することなら何でもあり、とにかくそれぞれが面白いと思うことを勉強しています。大きく分ければ、文学か言語かということになりますが、その中間にある文化や民俗について学ぶ人もいます。ドストエフスキーやトルストイ、チェーホフなど19世紀だけでなく、20世紀から現代に至るロシアの文学や文化、ポーランドやチェコなどの言語や文学を学ぶこともできます。さらには中世のスラブ世界の言語や文献の世界に入り込む人もいます。 1991年、ソ連邦が崩壊しました。それから25年たったいま、かつてソ連の影響下にあったスラブの国々の社会と文化は大きく変わっています。新しい文学が生まれ、新しい世代の作家たちが活躍しています。社会の激変を受けて、言語も日一日と変化しています。 皆さんも、この長い歴史を持つと同時に、リアルタイムで大きく変貌をとげつつあるスラブ世界のことを勉強してみませんか?

大学院研究科受験生向けメッセージ

中村 唯史 教 授 ロシア文学・ソ連文化論

本専修は、平成7年度の文学部再編により開設され、平成8年度から大学院学生の募集を行っている。そして平成16年度には初めて2名の課程博士が出、現在、修士課程・博士課程あわせて4名の院生が在学している。 当専修は、それぞれで固有の特徴を示すものの、一方で多くの共通点をもつスラブ諸民族の文学や言語を、その多様性と統一性を視野に入れつつ、研究・教育することを設立の趣旨としている。 専修を担当する中村は、ロシア文学、ソ連文化論を専門とし、おもに19世紀初頭から現代に至るロシア文学・思想を対象とした研究を行っているが、多言語・多文化国家を標榜したソ連時代の文化状況にも強い関心をもっている。同時に、授業については本学の他研究科の教員、ならびに非常勤の先生方の応援を得て、できる限り広くスラブ諸民族の言語と文学を対象とすることを目標としている。 したがって、当専修を志望する諸君も、まず自分の専門分野を確立したうえで、将来的には国や民族やジャンルの枠を超え、スラブ全体を踏まえた研究を目指して欲しい。学部でロシア語、ロシア文学を専攻した人は大学院入学後は他のスラ ブ語や文学についても知ってもらいたい。また他方、ロシア語がスラブ研究のための国際的共通語としてもっとも重要な地位を占めていることも事実であるので、ロシア以外の言語、文学を専攻した人も、入学までにできる限りロシア語の力をつけてきてほしい。とはいうものの、修士課程入学時にまず第一に要求されるのは、それぞれの学部で専攻した言語、分野についての十分な学力と、将来的に研究を進めるための自主的な姿勢、そして自分の関心をどんどん拡げていこうとする知的意欲である。 年によって多少の変更はあるが、例年特殊講義として「ロシア語学の諸問題」「ロシア文学研究」「ロシア文化研究」、演習として「19世紀ロシア文学」「20世紀ロシア文学」「テキスト分析」「ロシア文化史」などの授業が開講されている。また学部向けの授業としては「ロシア文学演習」「ロシア文化・社会論演習」「露書講読」「ロシア語外国人実習」などがある。またポーランド語の授業やチェコ語の勉強会もあり、「ポーランド語講読」も開講されている。集中授業はこれまで「セルビア・クロアチア語」「ポーランド文学史」「ロシア・ロマン主義研究」「マケドニア語研究」「19世紀・20世紀ロシア文学概論」「現代ロシア語文法論研究」「スラブ民俗学研究」などが行われてきた。 本専修は、生まれてなお日の浅い専攻であり、何もないところから出発して新しい研究室の雰囲気、学問的伝統を作っていく過程にある。そのために自ら積極的に貢献しようという諸君の入学を期待している。

]]>
ドイツ語学ドイツ文学専修 https://www.bun.kyoto-u.ac.jp/departments/div_of_east-west_culture/div_of_west_culture/german_lang_lit/ Sat, 27 Mar 2010 10:27:23 +0000 http://bungaku.mmj.ne.jp/?p=551 ドイツ・オーストリア・スイス等ドイツ語圏の文学について、他の文化領域との関連にも留意しつつ、18世紀から20世紀にかけての時代に重点を置いて教育、研究を行っている。

松村  朋彦 教 授 近代ドイツ文学・ 文化史
川島  隆 准教授 近現代ドイツ文学・メディア論

文学部受験生向けメッセージ

ドイツ語学ドイツ文学と聞いて、皆さんはまず何を思いうかべるでしょうか。古いところではゲーテやシラー、20世紀ならトーマス・マンやヘッセ、リルケやカフカといった作家たちでしょうか。あるいはむしろ、今の日本でもっともよく知られているドイツの文学者といえば、グリム兄弟とミヒャエル・エンデかもしれません。

そして、かつてグリム童話やエンデの文学に親しんだことのある人は、知らず知らずのうちにドイツ文学の森のなかへ足を踏みいれているのです。というのも、グリム兄弟のメルヒェン収集は、詩と学問との統合をめざしたドイツロマン主義の精神につらなるものであり、エンデの作品に登場する不思議な少女や灰色の男たち、本のなかの本や鏡のなかの鏡といったモティーフは、ドイツ文学のなかにくり返しあらわれてくるものだからです。

けれどもまた、ドイツ文学がけっしてドイツ一国だけのものではなく、オーストリアとスイスの一部にもおよんでいることを忘れてはなりません。とりわけ19世紀末から20世紀初頭にかけてのウィーンでは、シュニッツラーやホーフマンスタールらの文学者、クリムトやシーレらの芸術家、マーラーやシェーンベルクらの音楽家、さらには哲学者ヴィトゲンシュタインや医師フロイトといった多彩な才能が、独自の文化を開花させました。

こうして文学だけにはとどまらず、広くドイツ語圏の文化の諸相をその時代や社会とのかかわりのなかで学ぶのが、本専修の特色です。

大学院研究科受験生向けメッセージ

教 授 松村 朋彦 近代ドイツ文学・文化史
准教授 川島 隆 近現代ドイツ文学・メディア論

本専修の研究教育の対象領域は、中世から現代へといたるドイツ語圏(オーストリア、スイスを含む)の言語文化全般にわたっている。松村教授は、18世紀から19世紀にかけてのドイツ文学を、文化史・モティーフ史の観点から考察しようと試みている。専任教員の専門分野からもわかるように、研究教育の中心をなしているのは18世紀以降のドイツ文学であるが、それ以外の研究領域についても、人間・環境学研究科や人文科学研究所の教員や学外からの非常勤講師、さらには外国人教師の協力を得て、多種多様な授業が開講されている。ドイツ語学に関する授業も毎年おこなわれている。授業の他に、学生による読書会も盛んである。

本専修の研究教育の特色は、講座開設当初から一貫して、原典の綿密な読解を重視する点にあり、この伝統は今日もなお生きつづけている。だが他方では、新しい方法論の出現と対象領域の拡大によってますます多様化しつつある現在の研究状況をふまえて、せまい意味での語学・文学研究の枠組にとらわれることなく、広くドイツ語圏の諸芸術や文化と社会のさまざまな問題に目を向けることもまた必要であろう。

さらに、ドイツ語圏の言語文化が他の欧米諸国との密接な影響関係のもとに成立、発展してきたことを考えるなら、ドイツ語学ドイツ文学を西洋文化全体とのかかわりのなかでとらえようとする視点もまた、今後ますます重要になってくるだろう。

このような意味で、ドイツ語学ドイツ文学を研究しようとする学生諸君には、ドイツ語のテクストを正確に読みこなすだけの語学力と西洋文化全般に対する広範な関心を期待したい。

]]>
英語学英米文学専修 https://www.bun.kyoto-u.ac.jp/departments/div_of_east-west_culture/div_of_west_culture/english-american_lang_lit/ Sat, 27 Mar 2010 10:26:20 +0000 http://bungaku.mmj.ne.jp/?p=549 中世から現代に至る、あらゆるジャンルの英米文学、及び英語学のほぼすべての領域の教育・研究。作品に対する訓詁・細心精緻の読みと問題意識を重視。

家入 葉子 教 授 英語史
廣田 篤彦 教 授 シェイクスピア・ ルネサンス文 学
森 慎一郎 教 授 アメリカ小説
小林 久美子 准教授 アメリカ小説
南谷 奉良 准教授 英文学

文学部受験生向けメッセージ

本専修は学部段階では「英語学英文学」と「アメリカ文学」に分かれていますが、大学院では一つに統合されています。

英語学英文学専修

みなさんのなかにはこれまでシェイクスピアの劇を見たり、ハーディの『テス』やスウィフトの『ガリバー旅行記』を翻訳で読んだり、ワーズワースの「水仙」や「虹」の詩を読んだ人も多いかと思います。そのなかで、それらを原文で読んでみたい、あるいはその作家についてもっと詳しく知りたいと思った人もいるはずです。また今まで習ってきた英語に関して、その歴史を勉強したいと思っている人もいるかもしれません。このような人に本専修に入ってきてほしいのです。

もちろんこれまで英文学の本など読んだことがなくても、これからやろうという意欲のある人も歓迎します。

みなさんの旺盛な好奇心を満たすべく、本専修では古・中英語期から現代に至るまでの時期の主要な文献や作品をできうる限り網羅するように努めています。日本人教員による演習、講読ではテキストを正確かつ厳密に読む訓練を行っています。この厳密な読解訓練が本専修の伝統となっています。また同時に英米人講師によるさまざまな講義や英作文、実習などを通してバランスのとれた英語能力の向上にも力を注いでいます。

アメリカ文学専修

アメリカ文学で、高校生諸君にとって一番馴染みのある作品は『キャッチャー・イン・ザ・ライ』(『ライ麦畑でつかまえて』)でしょうか? それとも『アンクル・トムの小屋』、『ハックルベリー・フィンの冒険』、『偉大なギャツビー』、あるいは『怒りの葡萄』ですか? これらの作品の作者がそれぞれニューヨーク出身のユダヤ系アメリカ人、ニューイングランド出身の女性、ミシシッピー川沿いの生まれ、中西部ミネソタ州出身、カリフォルニア生まれであるように、アメリカ文学を生み出す風土は地理的に非常に広汎です。それに、他の国民と違ってアメリカ人とは、多種多様な人種(白人、黒人、インディアン、その他)やさまざまな祖国を持つ人たちによって構成された国民です。

そんな国民の文学は、いきおい、WASPの文学、マイノリティ・グループの文学、黒人の文学、女性文学、奴隷物語というように、多彩を極めます。また、日本やヨーロッパの国々の文学と較べて、アメリカ文学の歴史はせいぜい3、4世紀とたいへん浅いから、その特徴はややもするとラディカルであったり観念的であったりします。

アメリカやアメリカ人を知るにはその歴史や法律を研究する方法もあるが、それを肌に触れるがごとく理解するには、やはり、文学作品を読んでみることが一番でしょう。また、英語の勉強方法もさまざまだが、究極的には、表現に最も敏感で苦心する文学者の英語を学ぶことに尽きます。

しかし、何と言っても、ここ(アメリカ文学専修)での最大の歓びは、そんな作品を(原書で)読んで愉しむことです。これはなかなか捨てがたい愉しみです。

大学院研究科受験生向けメッセージ

教 授 家入 葉子 英語史
教 授 廣田 篤彦 イギリス演劇
教 授 森 慎一郎 アメリカ小説
准教授 小林久美子 アメリカ小説
准教授 南谷 奉良 英文学

本専修は学部段階では英語学英文学とアメリカ文学に分かれているが、大学院では一つに統合されている。本専修の特殊講義および演習は専任教員のほか、人間・環境学研究科および学外の教員によって行われ、英語学英文学およびアメリカ文学のほぼすべての分野を網羅するようになっている。英米人教員によるものを除いて、講義および演習は日本語で行われるが、その場合にも教材は英語の原典を用い、作品の正確で厳密な読解を特に重視する。

研究テーマおよび方法論はすべて学生の独自性にまかされており、自由なテーマについて研究を進めるのが本専修の基本方針である。ただし、とくに前期課程においては特定の狭い分野にのみ目を向けることなく、隣接する分野についても広い関心を養ってほしい。

最近では外国での学会で院生が研究発表を行う機会も珍しくない。研究室で行われる外国からの研究者による特別講演、セミナー等にも積極的に参加・貢献することが望まれる。

]]>
フランス語学フランス文学専修 https://www.bun.kyoto-u.ac.jp/departments/div_of_east-west_culture/div_of_west_culture/french_lang_lit/ Sat, 27 Mar 2010 10:24:01 +0000 http://bungaku.mmj.ne.jp/?p=546 仏語学、仏文学の全領域にわたってきめ細かい研究指導や留学支援につとめ、フランス語での修士論文の執筆によって実際の研究方法を習得してもらう。研究者 の来日講演など、フランス語圏の大学との交流も活発。

永盛 克也 教 授 17世紀文学
村上 祐二 教 授 19・20世紀文学
鳥山 定嗣 准教授 19・20世紀文学
ル・フロック ジュスティーヌ 特定准教授 17世紀文学

文学部受験生向けメッセージ

フランス語学フランス文学専修では、フランス語のしくみやフランス文学の作品の読解を中心に学びますが、その背景にある思想、歴史、時代を含めたフランス文化一般についての広い知識を身につけることを目的にしています。 たとえば、アルベール・カミュの『異邦人』という作品を読む場合、ストーリーを追うだけではなく、そこに込められている作者の思想、カミュの他の作品との関係、文体や語り、作品の時代背景を読み解き、なぜ『異邦人』はそのような展開と結末を与えられなければならなかったのかを考えるのです。 小説を例にとりましたが、ランボーやボードレールといった詩人、デカルトやパスカル、ルソーやベルクソンといった思想家、またラシーヌ、モリエールのような劇作家の作品が研究の対象となるのはいうまでもありません。しかしさらに広く、作家たちによる美術批評や、小説や詩集の挿絵のような美術の領域につながる分野、また音楽、映画なども、私たちの専修の対象になります。 このように、中世から現代まで広くフランスの文学・芸術・思想に関心のある方は、ぜひフランス語で書かれた「テクスト」を入り口にして、奥深いフランス文化の探求への道に分け入ってみてください。

大学院研究科受験生向けメッセージ

教 授 永盛 克也 17世紀文学、ラシーヌ
教 授 村上 祐二 19・20世紀文学、プルースト
准教授 鳥山 定嗣 19・20世紀フランス詩、ヴァレリー
特定准教授 ル・フロック ジュスティーヌ 17世紀文学
上記 に加えて、人文科学研究所所属の下記の教員が教育と研究指導に参加
教授 森本 淳生 近代文学、ヴァレリー

さらに、人間・環境学研究科、人文科学研究所および学外の教員が講師として教育と研究指導に随時参加している。 本専修ではフランス文学・芸術・歴史・言語について広く学び、とくに関心のある主題について深い知識を身につけることが求められる。また大学院ではフランス語で修士論文を書くことが義務づけられているので、高度の語学力が要求される。将来大学の教職についたり、研究者になろうとする者は日本またはフランスで博士論文を執筆することが必要である。研究対象は自由に選ぶことができる。それだけに学生自身が自覚的に問題意識をもつことが重要となる。本専修では教員一同が論文などの研究指導だけではなく、留学に関する相談などにもきめ細かく応じるように努めている。

]]>
イタリア語学イタリア文学専修 https://www.bun.kyoto-u.ac.jp/departments/div_of_east-west_culture/div_of_west_culture/italian_lang_lit/ Sat, 27 Mar 2010 10:12:01 +0000 http://bungaku.mmj.ne.jp/?p=539 イタリア語学・イタリア文学の講座として日本で最初にできた伝統ある専修で、専門的イタリア研究者の養成機関。中世からルネサンス時代を経て、近・現代作家までを、ヨーロッパ文明の文脈の中で読み解く。

村瀬 有司 准教授 トルクァート・タッソと16世紀イタリア文学
イダ・ドゥレット 特定准教授 レオパルディ、モンターレを中心とする近現代イタリア詩

文学部受験生向けメッセージ

ここ十数年の間にイタリアは日本人にとってたいへんなじみ深い国のひとつになりました。イタリアのサッカー・チームで大活躍する日本人選手も登場し、その彼はボールのみならずイタリア語をもまた見事に操ってみせてくれます。テレビCMの中でイタリア語を耳にするのはなんら珍しいことではなくなりました。

ところで、これはあまり知られていない事実ですが、イタリア語は実は700年以上も昔から現在に至るまでほとんど変化していません。日本に当てはめるならば、室町時代の言葉がそのまま今日でも使われていることになります。たかだか百年ばかり前の明治あるいは大正期の日本語と現代のそれとの違いを思い浮かべるだけでも、これがいかに驚くべきことか想像がつくでしょう。原因はイタリア語が基本的に日常の実用言語というよりも文学用の言語であったことに求められますが、ヨーロッパの諸言語の中にもあまり例を見ないこうした特色に、中世末期以来イタリア文化がさまざまな分野で大きな影響力を行使してきたという事情が加わる結果、イタリア語・イタリア文学を学ぶ現代人は類まれな豊かさを味わうことができます。

本専修では、こうした豊かさを単に知識の消費者として享受するにとどまらず、みずから知識の生産者として専門研究をめざす人材の育成を念頭において、1回生のイタリア語未習者にも受講できる文学史講義にはじまり、写本のマイクロ・フィルムを使っての演習や討論形式のゼミなど、バラエティーに富んだ授業を行なっています。

大学院研究科受験生向けメッセージ

当専修の創設は1940年に遡りますが、日本で最初にこうした機関が京都大学に設置をみた背景には、1908年文学部創設以来、上田敏、厨河白村はじめ多くの教官がダンテ研究にたずさわったことによる研究成果の蓄積がありました。そして、開設に先立ち、京都大学附属図書館が、ダンテ研究者大賀寿吉氏により「旭江文庫」の寄贈を受けています。この文庫はダンテの貴重な原典をはじめ1936年までに刊行されたダンテ関係文献約3000点を収めた日本では他に類をみないきわめて重要なコレクションであり、文学部の蒐集になる集書とともに内外の研究者によって活用されています。

ヨーロッパ文学研究に携わる者にとって、ダンテ、ペトラルカ、ボッカッチョの三大詩人を生んだイタリア文学の伝統と、西欧近世思想の母体となったイタリア・ルネサンス文化に関する知識が基本的な条件であることは言うまでもありません。その意味で、特にイタリア文学の研究になお未開拓な分野を多く残す日本においては、より多くの研究者が要請されています。

]]>
仏教学専修 https://www.bun.kyoto-u.ac.jp/departments/div_of_east-west_culture/div_of_east_culture/buddhist_studies/ Sat, 27 Mar 2010 09:53:30 +0000 http://bungaku.mmj.ne.jp/?p=528 インド及びチベットの仏教思想史の研究を中心とし、中国仏教の研究も含む。原典読解を研究の基礎に置くので、サンスクリット語とチベット語および漢文の知 識は必須。欧米語の習得も望まれる。

宮崎 泉 教 授 仏教学

文学部受験生向けメッセージ

京都大学文学部に「仏教学」の専修があると聞いて受験生の皆さんはどんな感じを持たれるでしょうか。お線香でも焚いてお経でも読んでいるのかしら、と思われるでしょうか。或いは、研究室に畳を敷いて座禅でもやっているのだろうか、と考えられるかも知れません。いえいえそうではありません。ここでやっているのは、サンスクリットやパーリ語やチベット語といった古い言葉で書かれた文献の読解を通じて仏教の思想や歴史を解明する文献学なのです。因に、国立大学の中で「仏教学」の専修があるのは京都大学だけです。他の大学の場合は「印哲」(印度哲学)というような名前の下に含まれているのが普通です。

仏教は紀元前五世紀にインドに起り、中央アジアを通って中国へ伝わり朝鮮半島を通って日本に伝わって来ました。長い年月の間に多くの地域を通って伝わった仏教はもとの仏教とは似ても似つかない変容を遂げている場合があります。日本に伝わった仏教は、日本人のものの考え方に大きな影響を与え、日本の精神文化を支える重要な要素の一つとなりました。その仏教のルーツを文献を通じて探る、というのが「仏教学」専修の主眼とするところです。仏教学は国際性の高い学問ですので専門の古典語はもとより近代語の英独仏語も十分習得する必要があります。言うは易く行うのは大変ですが、受験の難関を突破しうる優秀な皆さんならきっと出来るでしょう。合格したら一度研究室を尋ねてみて下さい。

大学院研究科受験生向けメッセージ

教 授 宮崎  泉

本専修は、インド及びチベットの仏教思想史の研究と教育を中心としているが、中国仏教については協力講座である人文科学研究所のスタッフその他学内及び学外の研究者の出講によってこれを補っている。日本仏教は扱わない。

本専修を志望するものは、サンスクリット語(パーリ語)及びチベット語の修得を既に終わり、かなりの程度にオリジナルの文献を読んだ経験のある者が望ましい。漢文仏教文献を扱い得る漢文の素養も必要であることはいうまでもない。仏教学は国際性の高い学問であり、諸外国の研究者や留学生との交流や留学の機会も多いため、本格的に研究を進めようと思う学生は英・独・仏のうち少なくとも一つについては作文・会話を含めて十分に習得することが望まれる。

宮崎准教授は後期インド仏教を専門とし、そのチベットへの伝播についても関心を持っている。特に、インド禅定思想のチベットへの受用の問題、並びにチベット大蔵経の形成過程について研究中である。

本専修のスタッフによる特殊講義、演習、講読のほかに、サンスクリット語、パーリ語、チベット語の初級、中級の授業も用意され、またインド古典学専修の授業のうちいくつかは本専修と共通となっている。

平成24年度には学外から来講している室寺義仁講師(高野山大学文学部教授)がアビダルマ並び瑜伽行派を、佐藤直実講師(宗教情報センター研究員)が大乗経典とフランス語講読を、志賀浄邦講師(京都産業大学講師)がインド仏教倫理学を、加納和雄講師(高野山大学助教)がサンスクリット写本読解を、高橋慶治講師(愛知県立大学教授)がチベット語中級を担当し、船山徹講師(人文研教授)が中国仏教を講じている。

]]>