オープンキャンパス2009
文学部プログラムの一環として、文学研究科図書館所蔵資料のミニ展示と書庫見学ツアーとを行いました。
展示コーナーが終始賑わっていたほか、みなさん閲覧室の開架図書を思い思いに手に取られていました。
米家泰作先生(地理学)と中畑正志先生(西洋古代哲学史)の引率による書庫見学ツアーへの参加者は例年以上に多く、3回で計70名以上の方が参加されました。
ツアーでは、当館の特色である、文学部の元教授の旧蔵書コレクションや和装本などを紹介しました。
展示コーナーが終始賑わっていたほか、みなさん閲覧室の開架図書を思い思いに手に取られていました。
米家泰作先生(地理学)と中畑正志先生(西洋古代哲学史)の引率による書庫見学ツアーへの参加者は例年以上に多く、3回で計70名以上の方が参加されました。
ツアーでは、当館の特色である、文学部の元教授の旧蔵書コレクションや和装本などを紹介しました。
閲覧室 ミニ展示コーナー
入口からカウンターまでの正面通路の脇に、この日限りの展示コーナーを設けました。開館中であったため、6点を展示しました。
文学研究科図書館の蔵書は、明治39年の文科大学開設以前から収集が始められ、以来長きにわたって蓄積された学術研究のための専門図書が中心です。
その中から、参加者の方々が翻訳で読まれたり、歴史や古典の授業で名前だけなら知っているという資料を選び、その原典や複製資料などをご覧いただきました。
展示コーナー(1)* |
展示コーナー(2)* |
展示目録
・展示キャプション(各専修の教員の執筆による)の内容に、一部原書名、展示箇所等を補記しました。
・キャプションのタイトルは書名と異なっている場合もあります。
・リンクのあるタイトルをクリックすると、書誌情報(KULINE)を確認できます。
番号.キャプションタイトル | 当館請求記号 |
説明 | |
1. アインシュタインの特殊相対性理論 (The collected papers of Albert Einstein) |
科哲史 0∥E∥1 |
アインシュタイン(Albert Einstein, 1879-1955)は、20世紀を代表する理論物理学者の一人で、ニュートンの古典力学に革命的な転換をもたらし、現代物理学の基礎を築いた。展示されている書物は、アインシュタインの全集で、アメリカのプリンストン大学出版会から刊行されたもの。表示されている数式は、ローレンツ変換を示している。 *pp.440-441 |
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2. 小川琢治『一地理學者之生涯』 1941 小川芳樹 | 地理 A2||111 |
この本は、地理学教室の創立者で、日本最初のノーベル賞受賞者湯川秀樹先生のご実父である小川琢治先生の自伝(遺著)です。先生は明治40(1907)年の地理学教室創立とともに、初代の教授に就任されました。小川家は日本を代表する学者の家系で、「後記」には5名のご令息のお名前が出ており、湯川先生の他、小川茂樹(中国史がご専門で、後の貝塚茂樹先生)、小川環樹先生(中国文学がご専門)のお名前も見えます。 | |
3. 源氏物語 | 国文学 Mb||1||貴 |
文学部には源氏物語の抄本(手書きの本)を5部所蔵するが、これはそのなかのひとつで、慶長頃の京都の名士がそれぞれの巻の書写を担当した抄本。開いてあるのは桐壺冒頭。桐壺の巻は妙法院の門主の筆になる。書写年代もはっきりしており、また筆跡も堂々とした風格をもち、貴重書になっている。 | |
4. シェイクスピア戯曲集(ファクシミリ) (The first folio of Shakespeare) | 英文 3B||No-2||1 |
『ハムレット』で知られる英国最大の劇作家 William Shakespeareの、最初に出版された作品集(1623年)右側p.265の左の覧の下方、1710行目に有名な”To be or not to be”の台詞が見える。(この頃の活字のSは今日のものとは違う。) | |
5. 西田幾多郎『働くものから見るものへ』 1927 岩波書店 | 田辺文庫 12||3||貴重 |
哲学者西田幾多郎が京都大学文学部在職中に刊行した最後の著作。本書は西田が同僚であった田辺元に送ったもので、「田邊学兄恵存 著者」との西田の墨跡が残されている。ここには田辺が熱心に読んだことをうかがわせる多くの書き込みが残され、現在は京都大学文学部「田辺文庫」の一冊として貴重書扱いとなっている。展覧している箇所は本書「前編」の第4論文「内部知覚について」の末尾である。 | |
6. 御製繙訳四書 | 東洋史 BXIX||g||1 |
清朝の皇帝乾隆帝(在位 1735-1795)の命令で作られた、儒教の四書(大学・中庸・論語・孟子)の満文・漢文の対訳書。満州語は今でこそ話者が非常に少ないが、清朝の公用語であったのはもちろん、リンガ・フランカ(国際公用語)でもあった。 公文書の正本は満州語であり、漢籍の中でも特に重要なものは満州語に訳されている(小説『三国志演義』『金瓶梅』なども)。乾隆帝の時代には漢化が進行し、しだいに満州語は忘れられてゆくが、清朝研究にとって満州語史料の重要性は高い。その点に早くから注目したのが、創設期の東洋史講座を桑原とともに担った内藤湖南(1866-1934)であった。 |
書庫見学ツアー
文学研究科図書館の資料は、29の専修毎のそれぞれ独自の分類が与えられており、異なる記号体系で図書が並んでいます。
そして、国文学はB書庫、キリスト教学はC書庫、東洋史はF書庫、というように専修別にAからGまでの7つの書庫に分かれています。
米家先生・中畑先生の案内で7つの書庫を順番に巡り、所々で資料を手にとって見ていただきました。
クリックすると大きな画像と説明を表示します
書庫見学(1) A書庫* |
書庫見学(2) B書庫* |
書庫見学(3) C書庫* |
書庫見学(4) E書庫* |
書庫見学(5) F書庫* |
書庫見学(6) 特殊文庫* |