京都大学文学部は、人間の諸活動の原理的な解明とその諸活動が有する価値を問い直すことを通じて、行動科学を含む広義の人文学に関わる学術を教授することを教育理念の根幹としています。この理念に基づき、広い教養と深い専門知識を具え、人類の文化の継承と調和ある発展に寄与するとともに、倫理性にも優れた学生を育成することを教育目標とします。この教育目標を達成するために、本学部は、人文学に関わる諸問題を学び考え、自由の学風を重んじる本学の基本理念を踏まえながら、新たな知的価値を創出することをめざす学生を求めています。この教育目標にそって、入学希望者に対しては、以下の点を入学前に具えておくことを求めます。
入学後には、これらの力や関心を基礎として、人文学を中心とした幅広い科目の履修と「対話を根幹とした自学自習」の理念に基づく専修での学習・修練を経て、人文学に関する幅広い基礎的学識と特定の分野に関する深い理解を身につけ、人文学の発展に貢献するとともに、強固な責任感と高い倫理観をもって人類が直面する課題の解決に積極的に寄与することができるような能力を獲得することが期待されています。
入学試験においては、そうした入学後の学習を実り多いものとすることができる程度に、上記の四項目の力や関心が具わっているかを判定します。
一般入試においては、大学入学共通テストを利用して高等学校の教育課程の教科・科目に関する総合的な学力を見るとともに、個別学力検査において入学後の学習により密接にかかわる教科・科目についてより深く学力を判定します(詳細は募集要項を参照)。
特色入試においては、提出書類(「学びの設計書」等)・大学入学共通テスト・論文試験・「学びの設計書」に関連する論述試験の4つの要素を総合的に利用して判定を行います(詳細は募集要項を参照)。