中世から現代に至る、あらゆるジャンルの英米文学、及び英語学のほぼすべての領域の教育・研究。作品に対する訓詁・細心精緻の読みと問題意識を重視。
家入 葉子 | 教 授 | 英語史 |
廣田 篤彦 | 教 授 | シェイクスピア・ ルネサンス文 学 |
森 慎一郎 | 教 授 | アメリカ小説 |
小林 久美子 | 准教授 | アメリカ小説 |
南谷 奉良 | 准教授 | 英文学 |
※本専修は学部段階では「英語学英文学」と「アメリカ文学」に分かれていますが、大学院では一つに統合されています。
みなさんのなかにはこれまでシェイクスピアの劇を見たり、ハーディの『テス』やスウィフトの『ガリバー旅行記』を翻訳で読んだり、ワーズワースの「水仙」や「虹」の詩を読んだ人も多いかと思います。そのなかで、それらを原文で読んでみたい、あるいはその作家についてもっと詳しく知りたいと思った人もいるはずです。また今まで習ってきた英語に関して、その歴史を勉強したいと思っている人もいるかもしれません。このような人に本専修に入ってきてほしいのです。
もちろんこれまで英文学の本など読んだことがなくても、これからやろうという意欲のある人も歓迎します。
みなさんの旺盛な好奇心を満たすべく、本専修では古・中英語期から現代に至るまでの時期の主要な文献や作品をできうる限り網羅するように努めています。日本人教員による演習、講読ではテキストを正確かつ厳密に読む訓練を行っています。この厳密な読解訓練が本専修の伝統となっています。また同時に英米人講師によるさまざまな講義や英作文、実習などを通してバランスのとれた英語能力の向上にも力を注いでいます。
アメリカ文学で、高校生諸君にとって一番馴染みのある作品は『キャッチャー・イン・ザ・ライ』(『ライ麦畑でつかまえて』)でしょうか? それとも『アンクル・トムの小屋』、『ハックルベリー・フィンの冒険』、『偉大なギャツビー』、あるいは『怒りの葡萄』ですか? これらの作品の作者がそれぞれニューヨーク出身のユダヤ系アメリカ人、ニューイングランド出身の女性、ミシシッピー川沿いの生まれ、中西部ミネソタ州出身、カリフォルニア生まれであるように、アメリカ文学を生み出す風土は地理的に非常に広汎です。それに、他の国民と違ってアメリカ人とは、多種多様な人種(白人、黒人、インディアン、その他)やさまざまな祖国を持つ人たちによって構成された国民です。
そんな国民の文学は、いきおい、WASPの文学、マイノリティ・グループの文学、黒人の文学、女性文学、奴隷物語というように、多彩を極めます。また、日本やヨーロッパの国々の文学と較べて、アメリカ文学の歴史はせいぜい3、4世紀とたいへん浅いから、その特徴はややもするとラディカルであったり観念的であったりします。
アメリカやアメリカ人を知るにはその歴史や法律を研究する方法もあるが、それを肌に触れるがごとく理解するには、やはり、文学作品を読んでみることが一番でしょう。また、英語の勉強方法もさまざまだが、究極的には、表現に最も敏感で苦心する文学者の英語を学ぶことに尽きます。
しかし、何と言っても、ここ(アメリカ文学専修)での最大の歓びは、そんな作品を(原書で)読んで愉しむことです。これはなかなか捨てがたい愉しみです。
教 授 | 家入 葉子 | 英語史 |
教 授 | 廣田 篤彦 | イギリス演劇 |
教 授 | 森 慎一郎 | アメリカ小説 |
准教授 | 小林久美子 | アメリカ小説 |
准教授 | 南谷 奉良 | 英文学 |
本専修は学部段階では英語学英文学とアメリカ文学に分かれているが、大学院では一つに統合されている。本専修の特殊講義および演習は専任教員のほか、人間・環境学研究科および学外の教員によって行われ、英語学英文学およびアメリカ文学のほぼすべての分野を網羅するようになっている。英米人教員によるものを除いて、講義および演習は日本語で行われるが、その場合にも教材は英語の原典を用い、作品の正確で厳密な読解を特に重視する。
研究テーマおよび方法論はすべて学生の独自性にまかされており、自由なテーマについて研究を進めるのが本専修の基本方針である。ただし、とくに前期課程においては特定の狭い分野にのみ目を向けることなく、隣接する分野についても広い関心を養ってほしい。
最近では外国での学会で院生が研究発表を行う機会も珍しくない。研究室で行われる外国からの研究者による特別講演、セミナー等にも積極的に参加・貢献することが望まれる。