京都大学文学部は、人間の諸活動の原理的な解明とその諸活動が有する価値を問い直すことを通じて、行動科学を含む広義の人文学に関わる学術を教授することを教育理念の根幹としています。この理念に基づき、広い教養と深い専門知識を具え、人類の文化の継承と調和ある発展に寄与するとともに、倫理性にも優れた学生を育成することを教育目標とします。
この教育目標にそって設定された授業科目を履修し、所定の年限在学し、所定の単位数を修得した者に、学士の学位を与えます。
学士課程卒業にあたっては、以下の点に到達していることが求められます。
1.人文学に関わる基礎的学識を有し、その専門領域としての諸学問について深い理解力をもち、また学修成果を卒業論文として集大成できる問題探求能力、分析能力、表現能力を身につけている。
2.人文学に関わる課題について、問題を発見し解決する力を具え、創造的に取り組むことができる。
3.人文学の意義と重要性を理解し、強固な責任感と高い倫理性をもって、その発展に貢献することができる。
4.自由で批判的な精神と良識、および多様な文化に対する理解能力と優れたコミュニケーション能力を具え、人類が直面する課題を直視し、社会からの要請に対して自らが修得した知識と能力がどのように生かせるのかを常に自覚し、問題の解決に積極的に寄与することができる。