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中村俊春(なかむら・としはる) 博士(文学) 専門は17世紀フランドルおよびオランダ絵画
主な研究テーマ
- ルーベンスおよびその工房、専門画家との共作、工房助手としてのヴァン・ダイクとの関係
- 17, 18世紀における素描、油彩スケッチ、未完成作に対する美的趣味の形成
- 17世紀北方ヨーロッパにおける家族、母子、家庭の表象
経歴
1987年京都大学文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。国立西洋美術館研究員等を経て、1993年京都大学文学部・文学研究科助教授、2003年より2018年まで同研究科教授。
著書
- Toshiharu Nakamura, Inspiration and Emulation: Selected Studies on Rubens and Rembrandt, Kayo Hirakawa (ed.), Peter Lang, Bern, 2019.
- 『ペーテル・パウル・ルーベンス―絵画と政治の間で』, 三元社, 2006年.
編著書・監修
- Kyoto Studies in Art History, vol. 2: Appreciating the Traces of an artist’s Hand, Department of Aesthetics and Art History, Graduate School of Letters, Kyoto University, Kyoto, 2017.
- 『作品における制作する手の顕在化をめぐる歴史的研究』平成25年度~平成29年度科学研究費補助金基盤研究(B)研究成果報告書, 2017年.
- 『美術フォーラム21』33「特集:美術に見る人生の諸段階」, 醍醐書房, 2016年.
- Images of Familial Intimacy in Eastern and Western Art, The Intimate and the Public in Asian and Global Perspective, vol. 4, Brill, Leiden and Boston, 2014.
- 展覧会図録『ルーベンス―栄光のアントワープ工房と原点のイタリア』, 毎日新聞社, 2013年.
- Essays for the Exhibition Catalogue, Rubens: Inspired by Italy and Established in Antwerp, The Mainichi Newspapers, Tokyo, 2013.
- 『芸術家と工房の内と外―学習・共同制作・競争の諸相』平成21年度~平成24年度科学研究費補助金基盤研究(B)研究成果報告書, 2013年.
- 『絵画と私的世界の表象』(シリーズ『変容する親密圏/公共圏』第3巻), 京都大学学術出版会, 2012年.
- 『前近代における「つかのまの展示」研究』平成17年度~平成20年度科学研究費補助金基盤研究(B)研究成果報告書,2009年.
- 展覧会図録『フェルメール《牛乳を注ぐ女》とオランダ風俗画展』, 国立新美術館, 2007年.
- Milkmaid by Vermeer and Dutch Genre Painting, The Tokyo Newspapers, Tokyo, 2007.
- Rembrandt as Norm and Anti-Norm: Papers Given at a Colloquium Held at the Graduate School of Letters, Kyoto University, December 15, 2002, Graduate School of Letters, Kyoto University, Kyoto, 2004.
- 展覧会図録『フランス・ハルスとハールレムの画家たち』, 東京新聞, 2003年.
- 展覧会図録『リングリング美術館とボブ・ジョーンズ大学コレクションによる「光と闇-華麗なるバロック絵画展」』, 東京新聞, 1997年(越川倫明との共著).
- 展覧会図録『レンブラント―彼と師と弟子たち』, 東京新聞, 1992年
- 展覧会図録『ルーベンスと工房《ソドムを去るロトとその家族》』, 国立西洋美術館, 1994年.
- Rubens and His Workshop: The Flight of Lot and His Family from Sodom, The National Museum of Western Art, Tokyo, 1994.
共著
- 大野芳材、中村俊春、宮下規久朗、望月典子『西洋美術の歴史』6「17~18世紀—バロックからロココへ、華麗なる展開」, 中央公論新社, 2016年(執筆部分:序章、第3章「17世紀ネーデルラントの美術」, 17–52, 397–524頁).
論文
- “The Penitent Magdalene from the Former Joseph Robinson Collection: Young van Dyck Working up Rubens’s Conception”, Justus Lange and Birgit Ulrike Münch (ed.), Reframing Jordaens: Pictor Ductus-Techniques-Workshop Practice, Petersberg, 2018, pp. 75-91.
- “Rubens and the History of the Oil Sketch”, Toshiharu Nakamura (ed.), Kyoto Studies in Art History, vol. 2: Appreciating the Traces of an Artist’s Hand, Department of Aesthetics and Art History, Graduate School of Letters, Kyoto University, Kyoto, 2017, pp. 19-39.
- 「フェリペ4世の宮廷とルーベンス—《ラス・メニーナス》の解釈に関連づけて」大高保二郎監修『公開国際シンポジウム報告集「ベラスケスとバロック絵画—影響と同時代性、受容と遺産』, 2016年, 19–28頁.
- 「美術に見る人生の諸段階」『美術フォーラム21』33「特集:美術に見る人生の諸段階」, 2016年, 26–28, 142–144頁.
- 「17世紀オランダおよびフランドル風俗画の中の老人のイメージ—来世を前にした人生の段階」『美術フォーラム21』33「特集:美術に見る人生の諸段階」, 2016年, 76–81, 141頁.
- “Frans Hals’s Painterly Style and His Tronie-like Genre Paintings: An Examination of the Influence of Flemish Head Studies”, Kayo Hirakawa (ed.), Kyoto Studies in Art History, vol. 1: Sacred and Profane in Early Modern Art, Department of Aesthetics and Art History, Graduate School of Letters, Kyoto University, Kyoto, 2016, pp. 59-84.
- 「17世紀フランドル絵画とオランダ絵画なのか、それとも17世紀ネーデルラント絵画なのか?―2つの画派への区分の是非考」『美術史における転換期の諸相』平成23年~平成26年度科学研究費補助金基盤研究(B)研究成果報告書(研究代表者根立研介), 2015年, 17―36頁.
- “How to Construct Better Narrative Compositions: Rembrandt’s Probable Teaching Methods and Instruction”, Kayo Hirakawa (ed.), Aspects of Narrative in Art History, Graduate School of Letters, Kyoto University, Kyoto, 2014, pp. 73-84.
- “An Introduction to Interpreting Images of Family, Mother and Child, and the Home”, Toshiharu Nakamura (ed.), Images of Familial Intimacy in Eastern and Western Art, Brill, Leiden and Boston, 2014, pp. 1-53.
- “Rubens’s Painting Practice: Some Considerations on His Collaboration with Specialists and His Relationship with Van Dyck as Workshop Assistant”, Toshiharu Nakamura (ed.), Essays for the Exhibition Catalogue, Rubens: Inspired by Italy and Established in Antwerp, The Mainichi Newspapers, Tokyo, 2013, pp. 5-20.
- 「ヴァン・ダイクのジレンマ―工房助手としての仕事と独自性提示の試み」『芸術家と工房の内と外―学習・共同制作・競争の諸相』平成21年度~平成24年度科学研究費補助金基盤研究(B)研究成果報告書(研究代表者中村俊春), 2013年, 95-117頁.
- 「家族、母子、家庭のイメージ読解のための序論」中村俊春(編)『絵画と史的世界の表象』, 京都大学学術出版会, 2012年, 1-60頁.
- 「旧ジョセフ・ロビンソン所蔵のヴァン・ダイク作《改悛のマグダラのマリア》」『京都美学美術史学』11, 2012年, 191-216頁.
- 「対抗宗教改革期の裸体表現批判とルーベンス―芸術的審判のあり方をめぐって」『西洋美術研究』16, 2012年, 85-110頁.
- 「絵画学習における模写の役割と工房模写の評価・受容-ネーデルラントの事例を中心に」『模倣の意味と機能をめぐる研究-写す・抜き出す・変容させる』平成19年度~平成22年度科学研究費補助金基盤研究(B)研究成果報告書(研究代表者根立研介), 2011年, 17-35頁.
- 「ルーベンス工房のヴァン・ダイク」『京都美学美術史学』10, 2011年, 39-83頁.
- 「《ファン・ロイエン花鳥画》の作者再考」『京都美学美術史学』9, 2010年, 205-225頁.
- 「家族、母子、家庭のイメージ読解のための序論」京都大学グローバルCOE『親密圏と公共圏の再編成をめざすアジア拠点』国際共同研究2「東西の美術における家庭、女性、子供の表象」研究成果報告書(研究代表者中村俊春), 2010年, 7―26頁.
- 「枢機卿フェルディナンド親王のアントウェルペン入市行進―祝祭装置に込められた政治的メッセージ」『前近代における「つかのまの展示」研究』平成17年度~平成20年度科学研究費補助金基盤研究(B)研究成果報告書(研究代表者中村俊春), 2009年, 149―174頁.
- 「切断されたメドゥーサの頭部―ルーベンスによる美術愛好家に向けての恐怖とおぞましさの演出」『〈醜〉と〈排除〉の感性論―否定美の力学に関する基盤研究』平成17年度~平成19年度科学研究費補助金基盤研究(A)研究成果報告書(研究代表者宇佐美文理), 2008年, 93―108頁.
- 「家庭を描いた17世紀オランダ風俗画の中の主婦と女の使用人」『フェルメール《牛乳を注ぐ女》とオランダ風俗画展』 国立新美術館, 2007年, 34―43頁.
- “Housewives and Maidservants in Dutch Seventeenth Century Paintings”, Toshiharu Nakamura (ed.), Milkmaid by Vermeer and Dutch Genre Painting, The Tokyo Newspapers, Tokyo, 2007, pp. 14-21.
- 「近世ヨーロッパにおける平和と戦争のイメージ―80年戦争の時代のネーデルラントを中心に」紀平英作編『グローバル化時代の人文学』下, 2007年, 197―227頁.
- 「自立への苦闘―若きヴァン・ダイクとルーベンス」『西洋美術研究』13, 2007年, 158―184頁.
- 「1603年のルーベンスのスペイン行と2点の絵画」小佐野重利編『旅を糧とする芸術家』三元社, 2006年, 121―164頁.
- 「ヴァン・ダイクとチャールズ1世―イギリス時代を概観して」『西洋美術研究』12, 2006年, 47―67頁.
- 「ルーベンス工房と模写のマーケティング」『西洋美術研究』11, 2004年, 144-166頁(中村俊春解説・注釈, 平川佳世史料翻訳).
- “Rembrandt’s Blinding of Samson: A Work for Artistic Emulation with Rubens?”, Akira Kofuku (ed.), Rembrandt and Dutch History Painting in the 17th Century, The National Museum of Western Art, Tokyo, 2004, pp. 123-138.
- “Rembrandt’s Andromeda”, Toshiharu Nakamura (ed.), Rembrandt as Norm and Anti-Norm: Papers Given at a Colloquium Held at the Graduate School of Letters, Kyoto University, December 15, 2002, Graduate School of Letters, Kyoto University, 2004, pp. 31-60.
- 「ジョン・シングルトン・コプリーと同時代的歴史画」『西洋美術研究』10, 2004年, 130-144頁.
- 「ルーベンスの古代彫刻への視線とアンニバレ・カラッチとの接点」『西洋美術研究』7, 2002年, 57-75頁.
- 「ハールレム・マニエリムスとファン・マンデルの絵画観」『フランス・ハルスとハールレムの画家たち』東京新聞, 2003年, 21-29頁(英訳:”Haarlem Mannerism and Karel van Mander’s View of Painting”, 同書, 138-142頁).
- 「ルーベンスと「ペルセウスとアンドロメダ」-寓意・彫刻・自然」吉田城編『テクストからイメージへ』京都大学学術出版会, 2002年, 105-186頁.
- 「レスタ、ルーベンス、ファン・ディーペンベーク」『西洋美術研究』8, 2002年, 177-182頁.
- 「これはオランダの最も優れた画家によって描かれたのか?-「ファン・ロイエン花鳥画」考」『美術フォーラム21』4, 2001年, 59-67頁.
- 「ネーデルラントのイコノクラスムとデイヴィッド・フリードバークの研究」『西洋美術研究』6, 2001年, 72-76頁.
- 「風景画の制作-ヨアヒム・フォン・ザントラルトの『ドイツのアカデミー』より」『西洋美術研究』2, 1999年, 162-170頁.
- 「ルーベンス作《戦争の惨禍》-マルスとヴィーナスに関する説話・富意・図像表現の伝統からの考察」『西洋美術研究』1, 1999年, 49-82頁.
- 「美術史と鑑定-絵画作品の作者推定の問題を中心に」太田喬夫編『芸術学を学ぶ人のために』世界思想社, 1999年, 31-54頁.
- 「ルーベンスと花の静物画―《パウシアスとグリュケラ》をめぐって」『リングリング美術館とボブ・ジョーンズ大学コレクションによる「光と闇-華麗なるバロック絵画展」』東京新聞, 1997年, 31-38頁(英訳:”Rubens and Flower Still Life Paintings: Regarding ‘Pausias and Glycera'”, 同書, 163-168頁).
- 「ルーベンスとティツィアーノ―「模倣」から「競作」へ(3)」京都大学文学部美学美術史学研究室『研究紀要』18, 1997年, 35―75頁.
- 「ルーベンスとティツィアーノ―「模倣」から「競作」へ(2)」京都大学文学部美学美術史学研究室『研究紀要』17, 1996年, 29―78頁.
- 「ルーベンス作《高徳の英雄》と《酔っぱらったヘラクレス》をめぐって」『美術史』45/2 (140), 1996年, 138―157頁.
- 「画商ヴァシィの問い―美術史における贋作の位置」科学研究費研究成果報告書『想像力-その評価をめぐる比較美学的考察』(研究代表者岩城見一), 京都大学文学部, 1996年, 131―147頁.
- 「ルーベンスとティツィアーノ―「模倣」から「競作」へ(1)」京都大学文学部美学美術史学研究室『研究紀要』16, 1995年, 57―91頁.
- 「17世紀の北方絵画とイタリア―ルーベンスとレンブラントの場合」土肥美夫編 『北方ヨーロッパの美術』岩波書店,1994年, 103―143頁.
- 「17世紀フランドル絵画―《花環の聖母子》とその受容に関する考察」『芸術学フォーラム』3「西洋の美術」勁草書房, 1992年, 208―230頁.
- 「レンブラント工房と師匠としてのレンブラント」『レンブラントー彼と師と弟子たち』, 東京新聞, 1992年, 27―45頁(英訳:”Rembrandt’s Workshop and Rembrandt as a Teacher”, 同書, 199ー209頁).
- 「レンブラント研究の現在」『三彩』538, 1992年, 8-20頁.
- 「視覚表現の多義性と解釈-カラヴァジオの《マタイの召命》に関する一考察」京都大学美学美術史学研究会編『芸術と理論の歴史』, 1990年, 思文閣出版, 270―279頁.
- “Kandinsky, ‘Improvisation Klamm’: Die Hermonie der Gegensaetze und Widersprueche”, 科学研究費研究成果報告書『身体性の記号化としての芸術』(研究代表者新田博衞), 1990年, 53ー76頁.
- 「17世紀のフランドルとオランダ絵画」神林恒道, 潮江宏三編『西洋の美術-新しい視座から』, 昭和堂, 1989年, 131―158頁.
- 「ルーベンス作《キリストの笞打ち》をめぐって」『美術史』37/2 (124), 1988年, 109―121頁.
- 「ルーベンス《セネカの死》―古典受容の一様相」『美学』44/3, 1987年, 50―62頁.
書評・展覧会評・その他
- 表紙解説「ピーテル・デ・ホーホ《食料貯蔵室の女と子供》」『美術フォーラム21』33「特集:美術に見る人生の諸段階」, 2016年, 133–136頁.
- 座談会「中世における記憶と忘却」赤江雄一、小池寿子、松田隆美、木俣元一、中村俊春(司会),『西洋美術研究』17, 2013年, 8-28頁.
- 座談会「芸術と検閲―美術・文学・音楽」長木誠司、野崎歓、中村俊春、三浦篤(司会),『西洋美術研究』16, 2012年, 8-36頁.
- 展覧会評「<ヨーロッパを住まいとして―1600年頃のミュンヘンにおけるネーデルラントの芸術家たち>展」『西洋美術研究』14, 2008年, 180―187頁.
- 「芸術家-展覧会-公衆」『西洋美術研究』10, 2004年, 4-8頁.
- 「パラゴーネをめぐる雑記」『西洋美術研究』7, 2002年, 4-7頁.
- 大貫隆他編『岩波キリスト教辞典』岩波書店, 2002年(静物画, 風景画, バロック美術, ピーテル・ブリューゲル(父), ボッス, ルーベンス, レンブラントの項目を執筆).
- 「ラファエロの《スキピオの夢》と3人のスキピオ」『キケロ選集13:月報8』岩波書店, 2000年10月, 8-12頁.
- 「再考が進む版画家レンブラントのイメージ」『季刊芸術学』5, 京都造形大学通信教育学部, 2000年6月, 10-11頁.
- 展覧会評「大ザビエル展」『美術フォーラム21』2, 2000年, 159―162頁.
- 書評「ヴィクトル・ストイキタ『タブローの成立-近代初頭のメタ絵画』」『西洋美術研究』3, 2000年, 171―177頁.
- 『西洋美術館』小学館, 1999年(青柳正規他との共編著).
- 「ルーベンスのイタリア滞在-ネーデルラントの伝統との関連で」『地中海学会月報』217, 1999年2月, 5頁.
- 「マールテン・ド・フォス《最後の晩餐》」『国立西洋美術館年報』27―28, 1996年, 13―19頁(英訳:”Marten de Vos, ‘The Last Supper'”, 同書).
- 「アドリアーン・ファン・ユトレヒト《猟の獲物と野菜のある静物》」『国立西洋美術館年報』27-28, 1996年, 20-22頁(英訳:”Adriaen van Utrecht, ‘A Still Life of Game and Vegetables'”, 同書).
- 「ダフィット・テニールス(父)《ヴルカヌスの鍛冶場を訪れたヴィーナス》」『国立西洋美術館年報』25-26, 1994年, 9-11頁(英訳:”David I Teniers, ‘Venus Visiting Vulcan’s Forge'”, 同書).
- 「ダフィット・テニールス(子)《聖アントニウスの誘惑》」『国立西洋美術館年報』25-26,1994年, 12-14頁(英訳:”David II Teniers, ‘The Temptation of St. Anthony'”, 同書).
- 「コルネリス・ド・ヘーム《果物籠のある静物》」『国立西洋美術館年報』25-26, 1994年, 15-17頁(英訳:”Cornelis de Heem, ‘Still Life with a Basket of Fruits'”, 同書).
- 「ルーベンスとレンブラント―バロック・歓喜と内面」『絵画の発見3ルーベンス/レンブラント』学習研究社, 1993年, 69―76頁.
- 「《雅宴画》の中の女性たち」『アサヒグラフ別冊美術特集西洋編23ヴァトー』1993年, 84頁.
- 「美術館のニューコレクション―西洋美術館」『美術手帳』576, 1992年8月, 46-47頁.
- カンディンスキー「『新』芸術は何処へ」五十殿利治、土肥美夫編『ロシア・アヴァンギャルド4:コンストルクツィア-構成主義の展開』国書刊行会, 1991年, 30-36頁.
- 「静物画」神林恒道他編『芸術学ハンドブック』勁草書房, 1989年, 137-142頁.
- 「バウハウスのカンディンスキー-理論と創作の間で」『視る―京都国立近代美術館ニュース』242, 1987年8月, 5-7頁.
翻訳
- ユッタ・ヘルト『ヴァトー「シテール島への船出」-情熱と理性の和解』(原題:Jutta Held, “Antoine Watteau, Die Einschiffung nach Kythera: Versöhnung von Leidenschaft und Vernunft”) 三元社, 1992年, 2004年.
- 展覧会カタログ『ドレスデン版画素描館所蔵マルティン・ショーンガウアーと15世紀ドイツ 銅版画』国立西洋美術館, 1991年 (田辺幹之助他との作品解説の共訳, 編集).
- 展覧会図録『プラハ国立美術館所蔵ブリューゲルとネーデルラント絵画』国立西洋美術館, 1990年(幸福輝他との作品解説の共訳, 編集).
- フランシス・ハスケル「伝統の重み-フランス・ロマン主義の特性に関する覚え書き」展覧会図録『ドラクロワとフランス・ロマン主義』国立西洋美術館, 1989年, 28-32頁.
- アンドレアス・グローテ他『ベルリン美術館(西)』岩波書店, 1989年(千足伸行他との共訳).
- ギュンター・シャーデ他『ベルリン美術館-その歴史とコレクション』岩波書店, 1989年(勝國興他との共訳).
- ヤン・ビアロストッキ「芸術におけるさまざまな危機」山本正男監修『芸術と社会』玉川大学出版部, 1987年, 37-60頁.
学会発表・講演等
- “Rubens and the History of the Oil Sketch”, Kyoto Art History Colloquium: Appreciating the Traces of an Artist’s Hand, Graduate School of Letters, Kyoto University, Kyoto, 25. September, 2016.
- 「フェリペ四世の宮廷とルーベンスー《ラス・メニーナス》の解釈と関連づけて」公開国際シンポジウム『ベラスケスとバロック絵画ー影響と同時代性、受容と遺産』, 早稲田大学小野記念講堂, 2016年3月4日.
- “Virtues and Vices of Old People in Netherlandish Seventeenth-Century Genre Paintings”, KUASU The 8th Next Generation Global Workshop: Demographic Challenges in the Era of Global Ageing and Migration, Graduate School of Letters, Kyoto University, Kyoto, 1. August, 2015.
- 「17世紀ネーデルラントの風俗画に描かれた老人たち」芸術学関連学会連合第10回公開シンポジウム『日常のポエティックス』, 京都国立近代美術館講堂, 2015年6月13日.
- “Making of Frans Hals’s Painterly Style: An Examination of the Influence of Antwerp Painters”, Kyoto Art History Colloquium: Sacred and Profane in Early Modern Art, Graduate School of Letters, Kyoto University, Kyoto, 4. October, 2014.
- “Notes on the Interpretation of Dutch Seventeenth-Century Genre Painting”, Kyoto University and National Taiwan University Symposium 2014, Kyoto University, Kyoto, 1. September, 2014.
- 「若き画家たちの師としてのレンブラント」 連続講演会『東京で学ぶ京大の知』シリーズ14「美術研究最前線」, 京都大学東京オフィス, 2014年2月27日.
- “How to Construct Better Narrative Compositions: Rembrandt’s Probable Teaching Methods and Instruction”, The International Workshop for Young Researchers: Aspects of Narrative in Art History, Graduate School of Letters, Kyoto University, Kyoto, 2-3 December 2013.
- 「様式への意識と油彩スケッチ愛好-「制作する手の顕在化」をめぐる歴史研究のための序章」『作品における制作する手の顕在化をめぐる歴史的研究』研究会, 京都大学文学研究科, 2013年10月26日.
- 「 ルーベンス工房と若き日のヴァン・ダイク 」『ルーベンスー栄光のアントワープ工房と原点のイタリア』展記念講演会, 新潟県立近代美術館, 2013年6月29日.
- “The Penitent Magdalene from the Former Joseph Robinson Collection: Young Van Dyck Working up Rubens’s Conception”, International Symposium: Jacob Jordaens: Origin, Transformation, Conservation, Gartensaal der Orangerie, Kassel, Germany, 7 May 2013.
- 「 巨匠ルーベンスの仕事ぶり」『ルーベンスー栄光のアントワープ工房と原点のイタリア』展記念講演会, 北九州市立美術館, 2013年4月28日.
- 「ルーベンス―マントヴァの宮廷画家からヨーロッパの画家へ」『ルーベンス―栄光のアントワープ工房と原点のイタリア』展記念講演会, 東京イタリア文化会館, 2013年3月9日.
- “Young Van Dyck as an Imitator of Rubens and His Struggle for Novelty”, Beijing Forum 2011: The Harmony of Civilizations and Prosperity for All, Panel V: Artistic Heritage and Cultural Innovation, Beijing University, Beijing, 6 November 2011.
- 「ルーベンス工房におけるヴァン・ダイク-弟子と助手の位置づけ考」『芸術家と工房の内と外』研究会, 京都大学文学研究科, 2010年10月3日.
- 「17世紀のオランダ絵画に見る親密圏の表象」国際シンポジウム『変容する親密圏/公共圏』, 京都大学文学研究科, 2009年12月5日
- 「オランダ・フランドル絵画の17世紀」『ルーヴル美術館展-17世紀ヨーロッパ絵画』記念講演会, 京都市美術館, 2009年9月5日.
- 「花の静物画家としてのヤン・ブリューゲル(父)」『ウィーン美術史美術館蔵静物画の秘密展』記念シンポジウム「西洋の静物画」兵庫県立美術館, 2009年1月31日.
- 「オランダ風俗画に描かれた女性のイメージ」『フェルメール《牛乳を注ぐ女》とオランダ風俗画展』記念講演会, 国立新美術館, 2007年10月13日.
- 「ルーベンスとアントウェルペンの画家たち」『ベルギー王立美術館展』記念講演会, 国立国際美術館, 2007年4月28日.
- 「画家たちの競演―ルーベンスの時代のアントウェルペンの絵画」『ベルギー王立美術館展』記念講演会, 国立西洋美術館, 2006年11月4日.
- 「「失われた」古代絵画を再生させる-ルーベンスとティツィアーノ」京都大学春秋講義, 京都大学百周年時計台記念館百周年記念ホール, 2004年10月18日.
- 「オランダ絵画における日常への眼差しと寓意」『フランス・ハルスとハールレムの画家たち』展記念講演会、豊橋市美術博物館、2003年12月20日.
- 「ヴァン・ダイクとチャールズ1世」地中海学会秋期連続講演会『宮廷をめぐる芸術』,ブリヂストン美術館, 2003年11月1日.
- 「レンブラント作《目を潰されるサムソン》-ルーベンスへの挑戦作という位置づけをめぐって」国際シンポジウム『レンブラントと17世紀オランダ物語画』国立西洋美術館, 2003年9月14日.
- 「バロック絵画における裸体表現-自然主義と理想主義」国際シンポジウム『ヴァン・ダイクとフランドル美術』 日本大学芸術学部, 2003年1月10~11日.
- “Rembrandt’s Andromeda”, International Colloquium: Rembrandt as Norm and Anti-Norm, Graduate School of Letters, Kyoto University, December 15 2002.
- 「西洋美術史における複製・贋作の諸相」第54回美術史学会全国大会シンポジウム『美術と真贋』神戸大学, 2001年5月26日.
- 「16・17世紀風景画の展開」『ロンドン大学コートールド・ギャラリー所蔵 16-17世紀オランダ・フランドル風景素描の世界展 風景画ができるまで』記念講演会, 郡山市立美術館, 2001年3月20日.
- 「レンブラントのエッチング」『日蘭交流記念400周年レンブラント版画展』記念講演会,佐倉市立美術館, 2000年4月23日.
- 「フランドル絵画の巨匠たち」『ベルギー絵画 20世紀の巨匠展』記念講演会, 富山県立近代美術館, 2000年4月22日.
- 「ヴァン・ダイクとルーベンス」『ヴァン・ダイク生誕400周年記念シンポジウム』東北大学, 1999年11月20日.
- 「ルーベンスとその時代」『ルーベンスとバロック絵画の巨匠たち展』記念講演会, ひろしま美術館, 1999年3月21日.
- 「ファン・メーヘレンがフェルメールを描く-贋作者と美術史」ブリヂストン美術館土曜講座『FAKE-贋作とオリジナルの間隙』, 1998年6月27日.
- 「バロック絵画の制作現場」『リングリング美術館とボブ・ジョーンズ大学美術館コレクションによる「光と闇-華麗なるバロック絵画展」』記念講演会, 宮城県美術館, 1997年9月21日.
- 「17世紀フランドル絵画の諸相をめぐって」『リングリング美術館とボブ・ジョーンズ大学美術館コレクションによる「光と闇-華麗なるバロック絵画展」』記念講演会, 高松市立美術館, 1997年8月10日.
- 「リングリング美術館とボブ・ジョーンズ大学所蔵のバロック絵画」『リングリング美術館とボブ・ジョーンズ大学美術館コレクションによる「光と闇-華麗なるバロック絵画展」』記念講演会, 東武美術館, 1997年7月12日.
- 「視覚の誘惑―「ペルセウスとアンドロメダ」説話の絵画化をめぐって」京都大学文学研究科公開シンポジウム『西洋における表象文化―文学と芸術の間』京都大学, 1996年11月30日.
- 「ルーベンス作《高徳の英雄》と《酔っぱらったヘラクレス》をめぐって」第48回美術史学会全国大会, 同志社大学, 1995年5月28日.
- 「ティツアーノとルーベンス」ブリヂストン美術館土曜講座『色彩画家の系譜』, ブリヂストン美術館, 1993年6月12日.
- 「ネーデルラントにおける風景画の成立とその展開」『ブリューゲルとネーデルラント風景画』展記念講演会, 国立西洋美術館, 1990年4月21日.
- 「ルーベンス作『アマゾンの戦い』―芸術コレクションという観点から」美術史学会西支部例会, 大阪市立東洋陶磁美術館, 1989年1月28日.
- 「ルーベンス作《キリストの笞打ち》をめぐって」第40回美術史学会全国大会, 九州大学文系キャンパス, 1987年5月17日.
- 「ルーベンス《セネカの死》-古典受容の一様相」美学会西支部第160回研究発表会, 京都工芸繊維大学, 1986年9月27日.
展覧会企画・監修
- 『ルーベンス―栄光のアントワープ工房と原点のイタリア』展, Bunkamura ザ・ミュージアム, 2013年3月9日~4月21日; 北九州市立美術館, 4月28日~6月16日; 新潟県立近代美術館, 6月29日~8月11日.
- 『フェルメール《牛乳を注ぐ女》とオランダ風俗画展』, 国立新美術館, 2007年9月26日~12月17日.
- 『日蘭交流400周年レンブラント版画展』小田急美術館, 2000年3月15日~4月9日; 佐倉市立美術館, 4月14日~5月18日; 高松市美術館, 6月2日~7月2日; 美術館「えき」KYOTO, 7月5日~7月24日; 北海道立帯広美術館, 8月18日~9月27日.
- 『フランス・ハルスとハールレムの画家たち』展, 新潟県立万代島美術館, 2003年10月7日~11月30日; 豊橋市美術館, 12月6日~2004年1月18日; 佐倉市立美術館, 1月24日~3月7日.
- 『リングリング美術館とボブ・ジョーンズ大学コレクションによる「光と闇-華麗なるバロック絵画展」』平塚市美術館, 1997年4月26日~6月8日; 東武美術館, 6月19日~7月27日; 高松市美術館, 8月5日~9月7日; 宮城県美術館, 9月13日~10月26日.
- 『レンブラント―彼と師と弟子たち』, Bunkamura ザ・ミュージアム, 1992年4月15日~6月7日; 川村記念美術館, 6月13日~8月2日; 山口県立美術館, 8月7日~9月16日.
- 『ルーベンスと工房《ソドムを去るロトとその家族》』展, 国立西洋美術館, 1993年7月13日~8月9日.
研究プロジェクト
- 『「作品における制作する手の顕在化」をめぐる歴史的研究』2013~2017年度科学研究費補助金基盤研究(B)
- 『芸術家と工房の内と外―学習・共同制作・競争の諸相』2009年度~2012年度科学研究費補助金基盤研究(B)
- 『東西の美術における家庭、女性、子供の表象』京都大学グローバルCOEプログラム「親密圏と公共圏の再編成をめざすアジア拠点」2008~2009年度国際共同研究
- 『前近代における「つかのまの展示」研究』2005年度~2008年度科学研究費補助金基盤研究(B)
- 『ルーベンスの女性表現―古代およびルネサンス美術との関連からの考察』2001年度~2003年度科学研究費補助金基盤研究(C)