arc-dair2004-2

京都大学考古学研究室の最近の調査活動から

紫金山古墳発掘調査の進捗状況(2004年度)

調査第2週(2004.8.10~2004.8.15)

2004.8.15
前線の通過に伴う雨は明け方で止み、11時頃に少し雨に降られたものの、どうにか1日作業を続けることができました。
第3・第4トレンチは、雨の影響で作業を休止しました。
第5トレンチは、3ヶ所で葺石が集中している部分があり、それぞれで精査を進めました。また、墳頂近くのトレンチでは、表土はぎを行いました。
第6トレンチは、2ヶ所で葺石が集中している部分があり、それぞれで精査を進めました。
今週の調査を通して、ぼんやりながらも各トレンチの状況が明らかになってきました。来週の調査では、各部分での精査を進め、全景写真が撮影できるよう努力したいと思います。


2004.8.14
今日は適当に雲がでてきて、写真日和かとおもったのですが、4時半過ぎに夕立に遭い、一同ぬれねずみになってしまいました。
第3トレンチは、旧地表面の露出状態を撮影する準備を進めたのですが、夕立のため中止となりました。
第4トレンチは、後円部の精査を終了し、完掘写真を撮影しました。
第5トレンチは、トレンチ各所に露出した葺石の精査を行いました。石のまわりの土が乾燥によりかなり硬くなっており、掘削に手こずっています。
第6トレンチのうち墳頂部付近の地区は、木の根の除去がようやく終わり、本格的に墳丘面の広がりを追求しはじめました。下半部では、葺石の精査を進めました。


2004.8.13
今日も暑さの厳しい一日となりました。
第3トレンチは、旧地表面の広がりを大まかに把握することができました。また、昨年のトレンチの一部をさらに再掘削しました。
第4トレンチは、昨年の調査で行えなかった後円部の精査をほぼ終えました。
第5トレンチは、下端でみつかった葺石の広がりを追求しました。
第6トレンチは、下端で葺石が露出しはじめ、その広がりを追求しました。墳頂部近くの地区では、木の根の始末に悪戦苦闘しながら掘削作業を進めています。
本日は3名の来訪者がありました。どうもありがとうございました。


2004.8.12
今日も快晴のもと、順調に作業を進めることができました。
第3トレンチは、昨年の調査区の土層を参考にしながら、旧地表面の広がりの精査をはじめました。
第4トレンチは、ひきつづき後円部の墳丘面の探求作業を継続しました。
第5トレンチは、下端に葺石と思われる石が顔をだしはじめました。その性格については、明日精査をして検討する予定です。
第6トレンチは、トレンチ内の掘削を進めました。土量が多く、墳丘の構造の手がかりがなかなかえられず苦戦中です。


2004.8.11
今日は雲一つない快晴。ただ、湿度がやや低いせいか、思ったほど体感温度は上がらず、助かりました。
第3トレンチは、本格的な掘削作業を開始しました。
第4トレンチは、ひきつづき後円部の墳丘面の探求を進めています。
第5トレンチは、サブトレンチの状況をみながら、トレンチ内の掘削を進めています。古墳の構造を明らかにするためには、あとしばらく掘削が必要なようです。
第6トレンチは、引き続きトレンチ内の掘削を進めています。サブトレンチの状況からみて、かなり掘削しないといけないようなのですが、木の根が多く、その除去作業に苦労しています。
本日は2名の来訪者がありました。どうもありがとうございました。


2004.8.10
適当に雲がでて比較的過ごしやすい天気の中、今週の作業をはじめたのですが、4時過ぎに夕立にあい、現場も人もびしょぬれになってしまいました。
第3トレンチは、調査区の設定作業を続けました。
第4トレンチ(北側くびれ部)は、葺石をはずしながら、後円部の墳丘面の探求を進めました。
第5トレンチ(後円部南西側)は、トレンチ中央部に露出したややしっかりした面を手がかりとして、上下に掘削を進めました。一部で石が露出しはじめています。
第6トレンチ(前方部南側)は、サブトレンチを設定して堆積状況を確認しつつ、掘削作業を進めました。一部で転落した葺石が顔をだしはじめています。多くはありませんが、埴輪も出土しました。


「紫金山古墳発掘調査の進捗状況(2004年度)」調査第1週へ
「紫金山古墳発掘調査の進捗状況(2004年度)」調査第3週へ
「紫金山古墳発掘調査の進捗状況(2004年度)」に戻る
「紫金山古墳の発掘調査(2004年度)」のトップに戻る
京都大学考古学研究室のホームページに戻る