アレッサンドロ・マンゾーニ『汚名柱の記』を読む
AlessandroManzoni Storia della colonna infame
「1630年6月21日の朝4時半ごろ、カテリーナ・ローザという卑しい女が、不幸にも、[…]黒い外套をまとったひとりの男を目にした」 歴史小説『いいなづけ』で知られる19世紀イタリアの文豪マンゾーニによるノンフィクション『汚名柱の記』は、裁判記録をもとにして、ペストの蔓延するミラノで起きた冤罪事件を再構築し、過去になされた不正義を告発する。マンゾーニ渾身の歴史作品は、優れて今日的な問題を孕んでいる。
過去、その誤り、その悪は、決して過ぎ去りはしない。ゆえに我々は、本当に歴史主義者たらんとするなら、現在においてその過去を生き、判断せねばならない。[…]拷問は今も存在するし、ファシズムは常に存在するのだ。――レオナルド・シャーシャ
日時:水曜(隔週)18:15-20:15
初回オリエンテーションは5月27日に行います。
場所:総合研究2号館 第11演習室
対象:中級以上
簡単なイタリア語の文章なら既に読めることが望ましい。
※なお、初級向けには、夏季休業中に特別講座を実施する予定です。
参加希望の方は、お気軽にご連絡ください。
申込方法:gaikokugo@bun.kyoto-u.ac.jp へメールをお送り下さい。
担当者:霜田洋祐
イタリア語学イタリア文学専修OD(専門はマンゾーニ『いいなづけ』)
文学部科目イタリア語初級4時間コース講師