2013年度の授業

日本哲学史研究室ホーム

講  義

教官 上原 麻有子 種別 講義 学部(2回生以上)
曜日・時限 前期 火・5 教室 総合研究2号館 第8講義室
題目 日本哲学史講義1
概要・目的 日本哲学史を①近代初頭から西田幾多郎まで、②京都学派の二部に分けて日本哲学の形成過程を概観し、さらに、これまで論じられてきた主要問題を通して日本哲学のあり方、意義について検討する。このようにして日本哲学史についての理解を深めることが、授業の目的である。
内容 以下のような課題を、1課題につき1~2回の授業で扱う予定である。
①「日本哲学」と「哲学」の定義
②日本哲学史研究の方法
③近代初頭から西田幾多郎までの哲学
④京都学派の哲学
⑤経験
⑥自己
⑦間柄
⑧他者
テキスト・参考文献 授業中に紹介する
教官 上原 麻有子 種別 講義 学部(2回生以上)
曜日・時限 後期 火・5 教室 総合研究2号館 第8講義室
題目 日本哲学史講義2
概要・目的 日本哲学史を①近代初頭から西田幾多郎まで、②京都学派の二部に分けて日本哲学の形成過程を概観し、さらに、これまで論じられてきた主要問題を通して日本哲学のあり方、意義について検討する。このようにして日本哲学史についての理解を深めることが、授業の目的である。
内容 以下のような課題(日本哲学史上の主要問題)を、1課題につき2~3回の授業で扱う予定である。
①もの・こと
②言葉
③場所
④主観・主体・主語
⑤行為と歴史
⑥身体
⑦生と死
テキスト・参考文献 授業中に紹介する

特殊講義

教官 上原 麻有子 種別 特殊講義 学部(3回生以上)・大学院
曜日・時限 前期 水・3 教室 総合研究2号館 第9講義室
題目 京都学派と言語の問題1
概要・目的 京都学派の哲学者たちが、言語、ことば、そして自らの哲学的実践としての言語表現についてどのように考えていたのかについて考察し、また彼らの哲学を言語、ことばという側面から分析する。
この考察、分析の根本には、哲学と翻訳における連関ということを前提として据え、翻訳という視点から哲学者の言語観と論理の問題の関係を浮き彫りにしてゆく。授業では、京都学派の哲学と言語、ことばの諸問題について理解を深めることを目指す。
内容 次のような課題に基づいて授業を進める予定である。
①近代における「哲学」のはじまりと翻訳の意義
②京都学派のエクリチュール
③翻訳と哲学―ハイデガー、リクール、デリダ、ベンヤミン、メショニックなどを参考に
④哲学者の言語観、翻訳観―西田幾多郎、三木清、田辺元、九鬼周造、和辻哲郎、戸坂潤
⑤西田哲学における概念形成と翻訳の問題
⑥西田哲学を翻訳する問題
テキスト・参考文献 授業中に指示する
教官 上原 麻有子 種別 特殊講義 学部(3回生以上)・大学院
曜日・時限 後期 水・3 教室 総合研究2号館 第9講義室
題目 前期に引き続き、京都学派の哲学と言語、ことばの諸問題について理解を深めることを目指すが、後期は、特に田辺元に焦点を当て、最晩年の著作『ヴァレリイの芸術哲学』(1951年)を読み解くことにする。
概要・目的 田辺は、ヴァレリーの難解な象徴詩『若きパルク』(La Jeune Parque) を日本語に翻訳し、これとあわせて翻訳論および芸術哲学論を『ヴァレリイの芸術哲学』という一冊にまとめた。田辺の言語観、翻訳観と「有の無化、即、無の有化」の論理との関係を理解するために、次のような課題に基づいてこれを読み進めることにする。
①田辺の翻訳とヴァレリーの詩の原作を比較対照し、彼の翻訳法を批評する。
②La Jeune Parqueを読解する。
③①の批評を踏まえて、田辺の翻訳論を理解する。
④田辺による象徴、言語の意味を読み解く。
内容 経験と言葉ないし表現との関わり、日本語の論理的構造、日本語で思索する意義など、哲学と言葉との関わりについてさまざまな観点から考察を加えたい。さらに哲学的文献の翻訳の問題についても考えてみたい。
テキスト・参考文献 田辺元『田辺元全集 13』(筑摩書房)
教官 平子 友長 種別 特殊講義 学部(3回生以上)・大学院
曜日・時限 前期集中 教室 未定
題目 京都学派の諸問題
概要・目的 三木清と戸坂潤を中心として、戦前日本におけるマルクス主義哲学の受容と展開について考察する。
内容 I.マルクス主義の哲学的基礎
1.マルクスにおける実践的唯物論
2.『資本論』の世界
3.マルクスにおける物象化・物化・疎外
II.三木清の哲学思想の展開
4.『パスカルにおける人間の研究』
5.唯物史観の基礎付けとマルクス主義論争
6.歴史哲学
7.新しいヒューマニズム
8.構想力の論理
9.東亜共同体をめぐって
III.戸坂潤の哲学思想の展開
10.実践的唯物論構想
11.道徳論と風俗論
テキスト・参考文献 講義のためのプリントを配布する。(参考書)

清眞人ほか『遺産としての三木清』(同時代社)ISBN:978-4-88683-620-5(平子友長「三木清と日本のフィリピン占領」が掲載されている)
平子友長『社会主義と現代世界』(青木書店)ISBN:4-250-91023-7
服部文男、佐藤金三郎(編集) 『資本論体系 第1巻 資本論体系の成立』(有斐閣)ISBN:4-641-05341-3(平子友長「『資本論』の弁証法」が掲載されている。)
山室信一(編集) 『「帝国」日本の学知 第8巻 空間形成と世界認識』(岩波書店)ISBN:4-00-011258-9(平子友長「戦前日本マルクス主義哲学の到達点-三木清と戸坂潤」が掲載されている。)

教官 岡田 勝明 種別 特殊講義 学部(3回生以上)・大学院
曜日・時限 後期 火・3 教室 文学部新館 第5講義室
題目 場所の論理と死の哲学
概要・目的 西田哲学と田辺哲学の対立と共通点について、両者の最後の論文をそれぞれ検討しつつ、考察する。両者の哲学的対立が、今日の哲学の在り様に対してどのような意義があるかを明らかにしたいと考えている。
内容 第一週~第二週 西田哲学の概要
第三週~第四週 田辺哲学の概要
第五週~第十週 「場所的論理と宗教的世界観」を検討する。
第十一週~第十四週 「生の存在学か死の弁証法か」
第十五週 講義のまとめ
テキスト・参考文献 授業中に指示する。
教官 林 晋 種別 特殊講義 学部(3回生以上)・大学院
曜日・時限 後期 水・5 教室 総合研究2号館 第8講義室
題目 危機の時代の思想家たち:シェーラー、ハイデガー、田辺元、そして、カルナップ
概要・目的 田辺元は、彼の主要思想「種の論理」を生む直前、当時、新カント派の強い影響力から脱しようとしていたドイツ思想界の動向を、マックス・シェーラーとマルティン・ハイデガーの哲学を対比させることにより描き出した。そして、この理解が「種の論理」誕生に大きな影響を与える。田辺が対比した二人は双方とも生の哲学に属する思想家ながら、その対比は、米国のカント学者、マイケル・フリードマンが指摘した所謂大陸哲学の実存主義と、英米哲学の分析哲学に、新カント派という巨大な思想家集団が分裂していく歴史のダイナミズムと同じメカニズムを内包している。そして我が国が生んだユニークな思想家田辺元は、この二つの離れようとする流れを、自らの中で統一するという、無謀ともいえる試みを遂行するが、それが種の論理だったのである。
この講義では思想史の手法により、およそ1世紀前の危機の時代に独・日の思想界に起きた革新と分裂の歴史的意味と、現代の思想状況への影響を分析する。また、ハーバードの政治思想史家クロッペンバーグの史観に基づき、シェーラーがドイツに紹介したといわれる米国プラグマティズムとの対比も試みる。
内容 次の項目を、それぞれ 1-2回講義する。
A. 導入部
A1. 現代の思想状況:大陸哲学 v.s. 英米哲学
A2. マイケル・フリードマン史観:ダボス討論におけるハイデガー、カッシーラー、カルナップ
A3.1世紀前のドイツ、日本の思想状況
A4. 登場人物たちの概観:シェーラー、ハイデガー、田辺元、カルナップ、そして、その他の思想
家たち
B. 革新と分裂
B1. マイケル・フリードマン史観再論
B2. マルティン・ハイデガー v.s. ルドルフ・カルナップ
B3. 田辺元の “シェーラー v.s. ハイデガー論”
B4.シェーラーが行おうとしたこと
B5. ハイデガーが行ったこと
B6. カルナップが行ったこと
B7. 田辺元が行ったこと
B8. 大西洋の彼方で:米国プラグマティズム v.s. 新カント派とその末裔
C. 現代へ
C1. 現代への道筋:分裂と忘れられた過去
C2. フリードマンの「再統合」は可能か?
毎回最後の5分程度に質問票を書いてもらう時間をとる.次回に,それの主なものに答える.
テキスト・参考文献 授業中に紹介する
その他 KULASIS以外に講義用のサイトを開設し、講義資料、参考文献などを掲示する。そのサイトのURLは最初の講義の際に伝える。

演  習

教官 高坂 史朗 種別 演習 学部(3回生以上)・大学院
曜日・時限 後期 火・4 教室 文学部新館 第3演習室
題目 日本の哲学書を講読する
概要・目的 日本の哲学の諸作品を読み、日本の哲学が辿ってきた軌跡を吟味する。またそれによって哲学が包含する宗教、倫理、国家、芸術、歴史、論理、学問の方法などさまざまな問題を考察する。西田幾多郎『善の研究』、田辺元『種の論理』、三木清『パスカルにおける人間の研究』、和辻哲郎『人間の学としての倫理学』、九鬼周造『いきの構造』、西谷啓治『宗教と非宗教の間』などを読む。
学生の発表を中心に授業展開を行う。
内容 1 西田幾多郎『善の研究』の成立の意義
2 『善の研究』を読む
3 西田哲学の展開
4 田辺元「西田先生の教えを仰ぐ」田辺の批判点
5 『種の論理』を読む
6 田辺元の哲学とその時代
7 西田幾多郎の弟子としての三木清
8 『パスカルにおける人間の研究』を読む
9 和辻哲郎の生涯と思索
10 『人間の学としての倫理学』を読む
11 九鬼周造の生涯
12 『いきの構造』を読む
13 西谷啓治の思想展開
14 西谷啓治『宗教と非宗教の間』
テキスト・参考文献 西田幾多郎『善の研究』(岩波文庫)
田辺元『種の論理』(岩波文庫)
『他』(参考書)
高坂史朗『東アジアの思想対話』(ぺりかん社)
その他
教官 芦名定道 種別 演習 学部(3回生以上)・大学院
曜日・時限 通年 水・4 教室 キリスト教学 研究室
題目 日本・アジアのキリスト教──無教会キリスト教の系譜(1)──
概要・目的 日本・アジアのキリスト教の歴史を振り返りつつ、その新しい思想的可能性を探ることは、日本におけるキリスト教思想研究にとって重要な意味を有している。この演習では、今年度以降、無教会キリスト教の思想家たちを順次検討してゆくことによって、近代キリスト教思想の重要な局面の解明がめざされる。今年度は無教会キリスト教の創始者である内村鑑三を取り上げる。特に内村の中心的思想である非戦論について、その基本的テキストを精読したい。
内容 本年度は、内村鑑三の中心思想のうち、特に非戦論に焦点をあわせつつ、内村のキリスト教思想の特徴とその意義について議論を行いたい。その際に、内村を、キリスト教思想史における戦争・平和論(絶対平和思想、正戦論、聖戦論の諸類型。19世紀以降の国民国家のなかでのキリスト教)の中に位置づけると共に、内村以降の矢内原忠雄、南原繁、政池仁ら無教会第二世代への思想展開に留意する。そのために、内村自身の基本テキストの精読とそれに基づく思想分析がなされ、あわせて、さまざまな参考文献(内村についての欧米の研究文献を含めて)を参照しつつ、議論が行われ
る。
具体的な演習の進め方については、初回のオリエンテーションで詳細が説明される。
テキスト・参考文献 テキストはコピーして配付する。
その他 受講者は、毎時間のテキストの予習と演習への積極的参加が求められ、特に前期後期各一回以上の発表担当が課せられる。演習に関わる質問は、オフィスアワー(木2・金3)を利用するか、メール(アドレスは、授業にて指示)で行うこと。
教官 林 晋 種別 演習 学部(3回生以上)・大学院
曜日・時限 通年 金・2 教室 文学部新館 第2講義室
題目 田辺元を読む
概要・目的 手稿・日記などの一次資料を通して過去の偉大な思索者の思想を読み解く.読み解く対象は,哲学者田辺元の種の論理が誕生した昭和9年の特殊講義「認識の形而上学」の講義準備ノートである.これは田辺の特殊な筆跡のため没後50年間,田辺哲学の専門家にも読めなかった史料だが,本演習を通して開発された「ITツールを利用する協同翻刻」の手法により,田辺哲学を理解していない学部学生でも十分翻刻ができるようになっている.また,そのことにより従来の田辺哲学像,特に「種の論理」の解釈が大きく変わりつつある.つまり,演習自体が最前線の研究なのである.この演習の目的は,このような史料とITに基づく思想史研究の面白さを経験してもらい,その手法を身につけてもらうことであり,日本哲学史を専攻していなくても,史料研究に興味をもつすべての人に役立つ演習となることを目指している.
内容 まず史料の背景を説明する講義を行い,その準備のもとで演習を行う.史料読みの演習では, 史料のオリジナルではなく,その電子画像を使かい,難解な崩し字を読むために,歴史史料研究用のツール SMART-GS を使う.出席者の知識や能力に応じて,講義と演習の比重は変化する.史料2枚(原稿用紙2枚)程度を,2名のチームで担当し,1チームが2,3週を担当することを計画しているが,参加者の人数などで変化する.
テキスト・参考文献 (関連URL)
http://sourceforge.jp/projects/smart-gs/(演習に使うITツールのページ)
http://kyoto-gakuha.org/(演習の成果が公開されるデジタル・アーカイブ)
http://www.shayashi.jp/xoopsMain/html/modules/
その他 手稿分析などに史料分析用ソフトウェアSMART-GS http://sourceforge.jp/projects/smart-gs/ を多用する.
講義参加者用のノートPCを数台用意しているが,自習などを考慮し自分のPCを持ってくるとよい.データなどは,外付けハードディスクに入れて貸与する.
この演習の成果は,京都学派アーカイブ http://kyoto-gakuha.org を通して広く京都学派の研究者に公開されている.学問の最前線に貢献する楽しさを味わって欲しい.
教官 上原 麻有子 種別 卒論演習 学部
曜日・時限 隔金・3‐4 教室 日本哲学史研究室
題目 卒論演習
概要・目的
授業の目的は次の通りとする。①日本哲学の分野における論文の書き方(表現、論証、資料の調査・活用など)を習得する。②研究報告を行い、口頭による発表・議論の仕方を習得する。③卒業論文を作成する。
内容
授業は、履修者の卒業研究発表とそれに関する議論をもとに進められる。最初はまず、学術論文の
書き方について教師の側から指導する。以降、履修者は前期に研究経過報告を、また後期には最終
的な報告を、それぞれ口頭で行う。
教官 上原 麻有子 種別 演習II 大学院
曜日・時限 隔金・3‐4 教室 日本哲学史研究室
題目 日本哲学史の諸問題
概要・目的 参加者が研究発表と他の参加者との議論を通して、日本哲学史上の諸問題を掘り起こし、その理解を深めることが、この授業の目的である。
内容 授業は、参加者の研究発表と討議により構成される。初回では、概要を説明した上で発表の担当者と日程を決定する。日本哲学史を振り返り、整理するにとどまらず、これからの新たな研究の可能性についても探る場となるはずだ。

講  読

教官 田中 美子 種別 講読 学部(2回生可)
曜日・時限 前期 月・2 教室 文学部新館 第3演習室
題目 和辻哲郎の人間観
概要・目的
本講読では、和辻倫理学とその周辺のテキスト(文章)を読み、議論しながら人間の在り方について考察する。和辻の人間観は、一般に和辻倫理学と呼ばれており、近代日本哲学全体の中では、西田哲学と双璧をなすものと認められている。和辻倫理学の形式は、日本の伝統的な思想に基礎を置きながら西洋哲学的な論理性を備えるものとなっており、その内容は、人間的生の核心を「人と人との間柄」(人間関係)に求めるものとなっている。本講読では、人と人との間(あいだ)の構造についてはもちろんのこと、日本文化論のキーワードである間(ま)についても哲学的に考察することを目ざす。
内容 1.和辻倫理学について(講義)
2.日本の伝統思想と西洋哲学の比較(講義)
3.『倫理学』第1章第4節後半(以下講読、コピー配付)
4.「文楽座の人形芝居」
5.「面とペルソナ」
6.「能面の様式」
7.「人物埴輪の眼」
8.「新しい様式の創造」(コピー配付)
9.「『劉生画集及び芸術観』について」
10.「心敬の連歌論について」(コピー配付)
11~15.「蚊やりの豚」、「マチスの刺激」あるいは「仏教哲学における『法』の概念と空の弁証
法」など(コピー配付)
教科書 和辻哲郎『和辻哲郎随筆集』(岩波書店)ISBN:4-00-331448-4
指定した教科書『和辻哲郎随筆集』は、本講読の半分(8回)程度使用する予定。
それ以外の回は、参加者の関心に合わせながら、和辻哲郎の随筆や哲学論文を精選しコピーを配付
する。
その他 教科書『和辻哲郎随筆集』は、和辻の人間観を理解するための手がかりを豊富に含んでいる。講読で扱わない文章も読み、授業時の積極的な発言につなげて欲しい。
教官 水野 友晴 種別 講読 学部(2回生可)
曜日・時限 後期 木・4 教室 総合研究2号館 第9演習室
題目 『善の研究』講読
概要・目的
『善の研究』に代表される初期西田哲学のテクスト群は、西田哲学のみならず近代日本哲学全体の土台をなしているといっても過言ではない。これらテクスト群を読み解いてゆくことは、したがって、日本哲学に関する基礎的教養を身につけるための必須作業であり、また、そのための最捷径といえるであろう。
そこで本講読では『善の研究』を集中的に読み進めてゆくことにする。講読一回につき『善の研究』一章を扱い、そこにおいて議論されているテーマや基礎知識に関して学生に課題を課し、発表をしてもらう。発表後、講評、ディスカッションを通じて、『善の研究』の背景と思想的意義、さらには東洋的思想の有する可能性について考究してゆくことにしたい。
内容 本講読では、一回につき『善の研究』一章を扱う。ただし、一五回の授業回数では『善の研究』の全部を味読し尽くすことはできないので、第一編「純粋経験」と第四編「宗教」を中心に、これら二つの編を読むための基礎となる章を他の編から幾つか抽出して、スケジュールを組むことにする。
具体的なスケジュールについては授業開始時に配付する。
教科書 西田幾多郎『善の研究』(岩波文庫)ISBN:978-4-00-331241-4
『善の研究』のテキストは複数出版されているが、この授業では岩波文庫版を使用する。その他の資料については、授業中に配付する。
その他