2009年度外国語特別講座

2009年度 外国語特別講座

2010年2月~3月にかけて、外国語特別講座を開講しました。各講座のシラバスは以下の通りです。


英語 アカデミックライティング・リスニング(上級)

【担当者】海田大輔・周藤多紀

【実施期間】
ライティング:3月8日(月)、3月10日(水)、3月12日(金)、3月16日(火)、3月18日(木)
リスニング:3月9日(火)、3月11日(木)、3月15日(月)、3月17日(水)、3月19日(金)

【講座内容】
英語圏への留学や、英語での学会、ワークショップの参加に役立つ人文系英語の習得を目指す。特にライティングとリスニングに重点を置く。ライティングのみ、リスニングのみの受講も可能。ライティングは継続的な受講が望ましい。リスニングは一日のみの受講も可能。


フランス語(1):フランス語への誘い

【担当者】小黒昌文

【実施期間】2月16日(火)~2月23日(火)

【講座内容】
フランス語学習の第一歩を踏みだすお手伝いをします。初級文法の習得に必要な見取り図を描いたうえで、基本的な表現に触れてみましょう。まずは言葉の持 つ肌触りを直に感じとってみてください。「速習」を目的とした授業ではありませんが、各種教材やフランスの文化事情などについてもお話できればと考えてい ます。
なお、一定数の希望があれば、初級文法のブラッシュアップ・中級への橋渡しとして、フランスの風土や社会、芸術などをトピックとした平易な文章読解の時間を設けることも可能です。


フランス語(2):「フランス語で書かれた哲学」への案内

【担当者】沢崎壮宏

【実施期間】3月11日(木)、3月12日(金)、3月17日(水)、3月18日(木)、3月19日(金)

【講座内容】
フランスでは高校の最終学年で哲学の履修が課せられ、教科別に得られた知識の総合が図られます。同じく、哲学的な文献の精読を通して人間を総合的に眺め る視点を養いましょう。与えられた話題に沿って、近世以降にフランス語で書かれた文献を渉猟します。大学入学資格試験の出題に準じて複数の話題を選ぶつも りです。初級修了者であれば心配は要りません。


アカデミック・ドイツ語集中講座

【担当者】山下和也

【実施期間】3月15日(月)~19日(金)

【講座内容】
ドイツ語による学術文献を読み、聞き取り、書く訓練をします。ドイツ語の原典や学術論文で研究がしたい人、ドイツへの留学を希望し準備をしたい人、学術誌への投稿でドイツ語のアブストラクトや論文本体の書きたい人向け。

    アカデミックリーディング:ドイツ語の文献読解の練習。中級から学術論文まで、文法を復習しつつ、段階を追って。
    アカデミックリスニング:ドイツ語の聞き取りの演習。ドイツの大学の語学試験を意識して。文章を聞きながら、理解、ディクテーション、要約。
    アカデミックライティング:簡単なレポートから博士論文まで。ドイツ語の資料収集、慣用表現、表現上の注意、論文の書式・体裁、引用法など、ドイツ語学術論文のポイント指導。

イタリア語集中講座

【担当者】内田健一

【実施期間】2月15日(月)~2月19日(金)

【講座内容】
イタリア文学のアンソロジーを原文で読みます。起源(十三世紀)から現代までの作品を十ほど選ぶ予定です。教材には文法や語彙に関する解説を日本語で付けますので、イタリア語の高度な知識は必要ありません。内容は受講者の語学レベルや専門分野に応じて柔軟に調節します。


ロシア語 アカデミックリーディング&ライティングコース

【担当者】エブセーヴァ・エレナ

【実施期間】2月16日(火)<2限>、18日(木)<2・3・4限>、19日(金)<2・3・4限>、3月8日(月)<2・3・4限>、9日(火)<2・3・4限>、10日(水)<2・3限>

【講座内容】
本講座のねらいは、ロシア語で書かれたアカデミックなテキストを読め、また、自分で書ける能力を身につけるための手助けをすることである。講座を二部に分け、2月開講の7コマではライティングを、3月開講の8コマではリーディングを中心に扱う。
2月開講分では、今まで習ってきた文法を復習し、より確かなものにすることを目指す。その際に、文法事項の中でも書き言葉でよく使われる表現を中心に練習する(授業ごとにいくつかの文法事項を取り上げ、それを使って文を作る練習する等)。
3月開講分では、アカデミックな文体の特徴を備えたロシア語テキストの講読を行う。その上で、各受講者が専門分野で研究している内容を素材にした、ライ ティング課題に取り組んでもらい、その提出結果をもとに、アカデミックな文体のロシア語として不自然な部分について、具体的指導を行っていく。
本講座は基本的に、ロシア語中・上級者を受講者として想定した講座であるが、もし初級向け講座を希望する学生が複数(2人以上)あれば、講座の半分を初級向け講座とし開講し、残り半分を中・上級向け講座として開講することも可能である。
最初の授業では授業の概要を説明し、受講者の興味やレベルの確認を行う予定である。


韓国語(1):レベルアップ韓国語

【担当者】金京愛

【実施期間】2月15日(月)~23日(火)

【講座内容】
この集中講義では、文法や文の仕組みに関してただ覚えるのではなく、できるだけ原理から体系的に説明できることを目的とする。そのために、日本語やその 以外の外国語と比較しつつ、受講者の意見をおおいに参考にしたい。特に上達の壁を感じている初中級者にとっては、理論的講義はステップアップのためのまた とない機会である。また、自分で決めたテーマでの発表や、韓国語での少し長い文の読解・討論などの練習を通じ、韓国の文化や言葉、歴史などに関する知識も 増やしながら、韓国語の実力も一気にアップできればと考えている。
この講義は基本的には中級や上級の学習者を対象とするが、初級者の希望があれば、初級者向けの講義も開講する。初級を開講する際にはこの企画を通して 作った教科書を用い、授業を進める。その際にもただ暗記するだけの部分と、原理や文法の説明が必要な部分とを分け、授業の中では原理を中心に扱っていく。 日本人が習得するのに、欧米語の何倍も簡単だと言われている韓国語を、ぜひこの機会に学んでみてください。


韓国語(2):人文学研究のための韓国語講読(初級~中級学習者を対象)

【担当者】鄭賢珠

【実施期間】3月9日(火)、10日(水)、11日(木)、16日(火)、17日(水)

【講座内容】
韓国の文化、社会、歴史などの基本知識になる文章を読み、簡単な作文を作成するリーディング法やライティング法を講義します。
具体的な教材としては、在外韓国人が韓国の大学を受験する際に利用する教科書、外国人向け韓国語学習の教材、学術的な論文集を使用する予定です。これら の教材中で、参加者の興味関心によって10のトピック(早期留学などの現代韓国事情)を選び、テキストの輪読を進めていきます。語学学習とともに、韓国と 日本の違いや韓国の文化に対する理解を深める機会になればと思っています。


中国語 集中講座

【担当者】二宮美那子

【実施期間】
初級:3月9日(火)、3月10日(水)、3月12日(金)
上級:3月16日(火)、3月18日(木)

【講座内容】
<初級> 基本的に受講者の希望や学習歴によって内容を決めます。発音の見直し、簡単な読解、リスニングなどを総合的に行い、今後の学習の基礎となる力をつけることを目標とします。
<上級> 中国語を用いた討論とリスニング。討論形式の授業では、あらかじめ配布する資料を討論の材料とします。また、リスニングの授業では、中国での講演会、講義などの音響資料を用いる予定です。


現代ギリシア語 集中講座

【担当者】高田良太

【実施期間】
2月15日(月)~2月23日(火)(17日(水)を除く、計5コマ)
3月6日(土)~3月12日(金)(10日(水)を除く、計5コマ)
3月15日(木)~3月19日(金)(17日(水)を除く、計5コマ)
* 各日、5限に授業を行います。

【講座内容】
現代ギリシア語はEUの主要言語の一つでありながら、残念ながら日本ではほとんど学習する機会がありません。担当者は、1年半ほどギリシアに留学してい ましたが、初めて耳にする不思議な響きに戸惑いながら、手探りで勉強を進めていったことを思い出します。「京都大学で現代ギリシア語に気軽に触れられる場 所があったらいいのに」、という思いを長く心で暖めて来ましたが、この度、外国語支援事業の一環として現代ギリシア語を取り上げていただけることとなり、 初級者向けの授業を開講できることになりました。
現代ギリシア語は、他の欧米言語と比べても決して難しい言語ではありません。確かに、文字・語彙には独自の要素がありますし、動詞の不規則活用が多いこ ともあって、初学者には取り組みにくい印象を与えます。しかし、近年ではギリシア語の教授法もアップデートが進み、また、使い易い教科書も増えてきたの で、学習し易い言語になってきました。
授業では、まず、文法説明を行ったのち、文法問題・リーディングを行って文法知識の練習を行います。また、リスニング、書き取り、作文についても習熟の 程度に応じて行いますので、単なる文法の習得にとどまらず、ギリシア人と十分なコミュニケーションがとれることまでを目指して授業を進めていきます。


2010/4/19 更新