外国語支援プロジェクトでは、2010年8月~9月にかけて、2010年度外国語特別講座(夏期)を開講しました。
各講座の担当者、実施期間、内容については、下記シラバスをご覧ください。
【担当者】 周藤多紀
【実施期間】
8月20日(金),23日(月),24日(火),25日(水),26日(木),27日(金)
時間はいずれも13:00-16:30
【講座内容】
英語論文の書き方の基本と作法を学びます。「英語」論文の書き方ですが、論文の構成法や引用法は、日本語で論文を書く際にも役に立つでしょう。とくに日本人が間違えやすい英文法・語法についても、確認する予定です。
【教科書・参考図書】
教科書はアマゾン等を利用して前もって自分で購入していただく予定です。
Alice Oshima & Ann Hogue, Writing Academic English (Level 4) Fourth Edition, Longman, 2006
参考文献については、外国語支援プロジェクトウェブサイトの「英語教材リスト」をご参照下さい。
【使用教室】 文学部新館 第5講義室
フランス語(1)「“中級者向け”特別講座:フランス語で書かれた哲学——テクストの説明」
【担当者】 沢崎壮宏
【実施期間】
第1日:8月6日(金)10h00-12h00 & 13h00-15h00
→ Philosophie, présentation et introduction
第2日:8月9日(月)10h00-12h00 & 13h00-15h00
→ Explication de texte, théorie de la méthode, exemple pratique de la méthode
第3日:8月10日(火)10h00-12h00 & 13h00-15h00
→ Platon, Allégoire de la caverne
第4日:8月12日(木)10h00-12h00 & 13h00-15h00
→ Descartes, je pense donc je suis
第5日:8月13日(金)10h00-12h00 & 13h00-15h00
→ Liberté
【講座内容】
「フランスの高校生はその最終学年で哲学を履修し、小論文を執筆することでその入門課程の完成に至ります。これはフランス語における論文作法の基礎をなす ものであり、大学の教養課程でも同じ訓練が繰り返されます。彼らはまずテクストを精読し、それを「説明」することから始めます。「説明」とは? そのため の方法を論じ、その見本を提示するのが本講座の狙いです。高校生向けの哲学の授業の見本を視聴してもらいます。初級修了者を対象にフランス語作文への準備 講座のつもりで開講します。
【使用教室】 総合研究2号館 第9演習室
フランス語(2) 「ペレック,La Disparitionを読む」
【担当者】 橋本知子
【実施期間】
9月15日(水),16日(木),17日(金),22日(水),24日(金)
【講座内容】
ペレックのLa Disparition (1969) は、フランス語で最も使用頻度の高いEの文字を使わずに書かれた小説です。ことばの超絶技巧とよばれるその小説作法は難解さを予想させもしますが、探偵小 説の形式をとった作風は一度読みはじめると、逆説的にも、軽快、軽妙、次から次へと頁を繰ることのできる抱腹絶倒の物語です。全編にわたってEを使わない ためのあらゆる工夫がなされ、例えば、Eという代りに「完全には閉じていない丸形で、最後は水平な線で終わり、鏡の中でみたGのようなもの 」といった調子であり、読者は常にEを念頭において読むことになります。Eの示すものは何か?それは、Eなきことばの世界でEについて考えさせられるとい う、不在によることばの存在証明とでもいえるものでしょう。こうした婉曲法や省略法が駆使される小説では、読者の知識と良識、そして語彙力が試されます。 語彙力を高めるには格好のテクストといえるでしょう。と同時に、複雑な表現がとられていても、実はとっても簡単なことばだったりすることもあります。それ は隠れんぼのようなもの。うっすらと透けてみえるEを見つけながら― E は見出されるのを待っている―みんなで読み進めていきましょう。
原典、翻訳、共に配布予定。フランス語に興味のある方すべてを対象とします。
【使用教室】 文学部新館 第4演習室
【担当者】 山下和也
【実施期間】
8月13日(金),16日(月),17日(火),18日(水),19日(木)
時間はいずれの日も3・4・5限
【講座内容】
ドイツ語による学術文献を読み、聞き取り、書く訓練をします。ドイツ語の原典や学術論文で研究がしたい人、ドイツへの留学を希望し準備をしたい人、学術誌への投稿でドイツ語のアブストラクトや論文本体の書きたい人向け。最低初級を修了していないと、無理です。
アカデミック・リーディング:ドイツ語文献読解の練習。中級から学術論文まで、文法を復習しつつ、段階を追って。
アカデミック・リスニング:ドイツ語聞き取りの演習。ドイツの大学の語学試験を意識して。文章を聞きながら、理解、ディクテーション、要約。
アカデミック・ライティング:簡単なレポートから博士論文まで。ドイツ語の資料収集、慣用表現、表現上の注意、論文の書式・体裁、引用法など、ドイツ語学術論文のポイント指導。
教材はこちらで用意します。
【使用教室】 13日:総合研究2号館 第12演習室、16日~19日:総合研究2号館 第8演習室
【担当者】 内田健一
【実施期間】
8月23日(月)~8月27日(金)
時間はいずれの日も2・3・4限
【講座内容】
イタリア文学のアンソロジーを原文で読みます。起源(13世紀)から現代までの作品を10ほど選ぶ予定です。それ以外に、受講生が希望するテクストも読みます。事前に連絡を取って、テクストを決定します。
授業では文法や語彙について詳しく説明を行いますので、イタリア語の学習歴が1年以上であれば受講可能です。
【使用教室】 総合研究2号館 第8演習室
【担当者】 エブセーヴァ・エレナ
【実施期間】
8月6日(金)<2限>、10日(火)<2・3・4限>、12日(木)<2・3・4限>、13日(金)<2・3・4限>
【講座内容】
本講座のねらいは、ロシア語で書かれたアカデミックなテキストを読み、また、自分で書く能力を身につけるための入口へと受講者を案内することにありま す。本年度の講座では、まったくの初心者で、これからロシア語について学習してみようという人たちを主な受講者に想定しています。
まず講座の前半では、初級の文法を説明した上で、文法事項の中でも書き言葉でよく使われる表現を中心に練習を行います(授業ごとにいくつかの文法事項を 取り上げ、それを使って文を作る練習する等)。その後、時間が許せば、アカデミックな文体の特徴を備えたロシア語テキストの講読を行う予定です。
なお8月6日(金)の初回の授業では講座の概要を説明し、受講者の興味・希望をきく予定ですので必ず出席してください。
【使用教室】 総合研究2号館 第8演習室
【担当者】 金京愛
【実施期間】
8月10日(火)10:30~6:00
8月12日(木)~13日(金)11:00~4:15
8月14日(土)11:00~12:30
【講座内容】
この講座では、韓国語の文法や文の仕組みについて、原理から体系的に説明します。授業の中で日本語やそれ以外の外国語との比較も行いますが、その際に は、受講者からの意見もおおいに参考にしたいと考えています。上達の壁を感じている初中級者にとっては、理論的講義はステップアップのためのまたとない機 会になるでしょう。
授業のレベルは、受講者の希望に合わせて、初級から中上級まで柔軟に対応したいと考えています。基本的には、本プロジェクトで作成した教科書を用いて授 業を進めます。その際には、ただ暗記するだけの部分と、原理や文法の説明が必要な部分とを分け、授業の中では後者を中心に扱います。時間的な余裕があれ ば、自分で決めたテーマでの発表や、少し長い文の読解・討論などの練習を通じ、韓国の文化や言葉、歴史などに関する知識も増やしながら、韓国語の実力を一 気にアップしてもらうことも考えています。
日本人が習得するのに、欧米語の何倍も簡単だと言われている韓国語を、ぜひこの機会に学んでみて下さい。なお、初日に簡単なレベルテストを行う予定です。
【使用教室】 総合研究2号館 第11演習室
韓国語(2)「人文社会科学研究のための韓国語 講読・作文(初~中級者対象)」
【担当者】 鄭賢珠
【実施期間】
8月16日(月)、17日(火)、18日(水)、19日(木)、20日(金)
時間はいずれの日も3・4限
【講座内容】
韓国の文化、社会、教育、歴史などの人文社会科学分野の市民講座本を講読し、それに関わるテーマの短い文章を作成することで、総合的な語学力を向上させるとともに、近現代韓国社会への理解を深めることを目的とします。
日本には韓国語に関するアカデミックなライティングやリーディング教材がほとんどなく、その内容もニュース形式の現代韓国事情を伝えるものが大半を占め ています。多様な目的をもってそれぞれ独自に努力してきた学習者がさまざまな分野の資料に触れる機会になればと思っています。
韓国に関する研究、韓国での研究活動を目的とする学習者はもちろん、6ヶ月以上韓国語を学習し、読んで、書く力を育てたい人を対象にし、習熟度別にリーディング、ライティング法を教えます。
【使用教室】 総合研究2号館 第11演習室
【担当者】 二宮美那子
【日程と時間】
8月6日(金)3・4限,9日(月)2・3・4限,10日(火)2・3・4限,12日(木)2・3・4限
【講座内容】
発音・基本的な文法解説・読解やリスニングなどを総合的に行い、今後の中国語学習の基礎力をつけることを目標とします。
まずは中国語学習の最初の難関と言われる発音を丁寧にさらい、口に出せる・使える中国語を身につける手助けをします。
受講者の学習歴や関心の方向によって、レベルや内容は柔軟に調整します。
【使用教室】 総合研究2号館 第12演習室
問い合わせ先: gaikokugo@bun.kyoto-u.ac.jp
2010/10/15更新